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骨相に そんたくなし
お殿様が出てくる落語は少なくないが、実在した姫路藩主の酒井雅楽頭(うたのかみ)の名前で登場するのが落語「三味線栗毛」。その雅楽頭の屋敷があった東京・大手町かいわいを、春風亭一之輔さんと、ぶらっと。
大名の酒井雅楽頭の次男角三郎は親に疎まれ、大塚の下屋敷に家臣と気ままな暮らし。ある日、ひいきにしていた按摩(あんま)の錦木(にしきぎ)に「大名になる骨相」だと言われ、「自分がもし大名になったら(盲人の最高位である)検校(けんぎょう)にしてやる」と約束をする。錦木が風邪をこじらせて伏せっている間に事態は変わり……。
元は講釈とされる。「錦木と角三郎って、どっちもはぐれ者だったんで気が合ったんでしょう。按摩って心を許すポジションなんでしょうね。『心眼』や『麻のれん』『按摩の炬燵(こたつ)』もそうですけど、按摩さんの出てくる噺(はなし)は好きです。味わい深い噺が多いですよね。『直侍(なおざむらい)』とか芝居でもちょっとした味付けで出てきます」
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