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第103回全国高校野球選手権

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「伝説」の続き誓う 東筑・石田

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【聖光学院-東筑】力投する東筑先発の石田=阪神甲子園球場で2018年3月23日、森園道子撮影 拡大
【聖光学院-東筑】力投する東筑先発の石田=阪神甲子園球場で2018年3月23日、森園道子撮影

 第90回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の23日の開幕戦で、東筑(福岡)は聖光学院(福島)に惜敗したが、昨夏に続き先発した石田旭昇(あきのり)投手(3年)が力投した。大差で敗れた前回の悔しさをバネに鍛錬を続けてきたエースは、次につながる確かな成長をみせた。

 持ち味はコーナーを突く制球力と緩急をつけた投球術。しかし昨夏の済美(愛媛)戦では「甲子園の雰囲気にのまれた」。投げ急ぎ、甘く入ったところを痛打された。

 その反省から制球力と球威に磨きをかけるため、下半身を徹底的に強化。チューブを引っ張るトレーニングを取り入れ、スクワットも繰り返し体幹を鍛えた。母久恵さんも毎日おにぎりを作って支え、平日5食を続けた。体重は入学当時の56キロから約15キロ増え「強気で内角を攻めていけるようになった」

 昨年夏の試合のビデオも何度も見返すなど自己分析にも努め「無死満塁の場面で、何が何でも無得点で抑え込もうとは思わなくなった」。安易にカウントを整えず、押し出しも辞さない覚悟で厳しいコースを突く。この日も四回に死球などで1死二、三塁のピンチを迎えたがコーナーに投げ分けて、無失点で切り抜けた。

 甲子園出場には見えない重圧との戦いもあった。東筑は今回も含め夏6回、春3回出場しているが、そのうち5大会のエースの姓が「石田」。「石田伝説」と話題になったが重荷だったという。「伝説よりも自分の投球に集中したかった」。だが、そんなプレッシャーも最近は味方にできるようになった。「『石田はすごいんだ』って自分に思い込ませてやろうと思って」。今回は走者を背負っても投球に集中できた。

 だが「もっと制球を磨かないとここでは勝てない」と唇をかむ。試合後、昨夏は持ち帰った甲子園の砂に手を付けなかった。「もっと強くなってここに帰ってきますから」。伝説の続きを誓う。【木村敦彦】

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