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第103回全国高校野球選手権

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明徳義塾の指揮官が漏らした「野球は怖い」

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試合後に笑顔を見せる明徳義塾の馬淵史郎監督=阪神甲子園球場で2018年3月25日、平川義之撮影 拡大
試合後に笑顔を見せる明徳義塾の馬淵史郎監督=阪神甲子園球場で2018年3月25日、平川義之撮影

 ○明徳義塾(高知)7-5中央学院(千葉)●

 勝った明徳義塾の馬淵監督が漏らした。

 「野球は怖い」

 明治神宮大会覇者の明徳は1点を追う九回、2死無走者と追い詰められていた。田中、渡部が粘って一、二塁とすると、打席に入ったのは谷合。4番ながらこの日4打席全て凡退していた。ただ、中央学院バッテリーは5打席目は攻め方を一変させた。それまで変化球を織りまぜて打ち取っていたにもかかわらず、全球直球勝負に出た。

 その伏線は八回にあった。明徳は2死から中隈が内野安打で出塁すると、二盗を成功させた。続く安田の左前打で一気に生還し、1点差に迫った。馬淵監督は九回も田中が中前打するとすぐに代走・保市を送った。機動力を警戒させたことが、バッテリーに直球勝負を選択させる一因となったのだろう。

 カウント1-1からの3球目。中央学院のエース・大谷が外角低めを狙って投げた139キロの直球は高めに浮いた。谷合は「何としても食らいつく」。打った感触が手に残らないというほど集中していた。快音を残した打球は一直線にバックスクリーンに飛び込み、逆転サヨナラ3ランとなった。大歓声に迎えられて生還した谷合は、ベンチから飛び出してきた仲間から手荒い祝福を受けた。

 「高さや球種を間違えると天国と地獄よ」と甲子園通算50勝目を手にした指揮官。明治神宮大会2回戦の雪辱を期した中央学院を、不振の主砲が一振りで返り討ちに。秋の王者の底力だった。【倉沢仁志】

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