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余録

琉歌とは沖縄諸島などに伝わる短詩形の歌で…

 琉(りゅう)歌(か)とは沖縄諸島などに伝わる短詩形の歌で、八八八六の音を基本形とする。「だんじよかれよしの歌声の響見送る笑顔目にど残る」も琉歌で、音では「だんじゅかりゆしぬ うたぐいぬふぃびち みうくるわれがう みにどぅぬくる」である▲実はこの琉歌、天皇陛下のお歌である。「だんじよかれよし」とは沖縄のお祝いや旅立ちに歌われた船出歌。天皇、皇后両陛下が皇太子ご夫妻として初めて沖縄を訪れた際の思い出を詠んだ歌だった▲ひめゆりの塔での火炎瓶事件があったこの初訪沖だが、翌日にご夫妻はハンセン病療養所の沖縄愛楽園を訪ねた。予定時間を大幅に上回る懇談の後、入所者の「だんじよかれよし」の歌声で見送られた後日、この歌を園に送ったのだ▲沖縄学の外間守善(ほかま・しゅぜん)さんに学んだ古謡集で琉歌作りを覚えた若き両陛下である。「ふさかいゆる木草(きくさ)めぐる戦(いくさ)跡(あと)くり返し返し思ひかけて」。訪沖後に初めて外間さんに見せた琉歌は草深い南部戦跡で沖縄戦に思いをめぐらした歌だった▲来春の退位をひかえた両陛下がきょうから沖縄県を訪問される。初訪沖から11回目となる今回は日本最西端の与那国島を訪れるが、初日にまず沖縄本島の南部戦跡に赴き、戦没者墓苑に花を手向ける慰霊の旅程はいつもと同じである▲「花よおしやげゆん人知らぬ魂戦(いくさ)ないらぬ世よ肝に願いて」。これも初訪沖の時の琉歌で、戦没者の魂に花をささげ、平和を祈る歌だった。43年という歳月を貫いて変わらぬ両陛下の沖縄への思いである。

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