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SUNDAY LIBRARY

木村 衣有子・評『何度でも食べたい。あんこの本』姜尚美・著

◆『何度でも食べたい。あんこの本』姜尚美・著(文春文庫/税別850円)

  脂っこくはなくとも豊かな口触り、ほどほどの重たさ。それが、あんこのよさだと私は思う。

 8年前に刊行された『あんこの本』が、文庫版として、あんこ日記「続・あんこへの道」をおまけに付けて帰ってきた。7年前に私が出したはじめての食書評エッセー集『もの食う本』でも俎上(そじょう)に載せた一冊だ。時が流れる中、とりあげられた39軒のうち3軒が閉店してしまったと、おまけ日記で知ったが、ただ、この8年間の食べもの屋さんの栄枯盛衰を振り返れば、長続きする店を見抜く眼力が、姜尚美(かんさんみ)さんにはあったと思う。

 姜さんは京都に軸足を置くライターだ。そこで長くつくられる端正な姿の上菓子も、大阪のおはぎ、きんつばなどの気さくなものも、そして北は岩手から南は愛媛までの未知のあんこのお菓子あれこれを味わい、それをこしらえる店の主人に話を聞いてまわった。はじめて姜さんがあんこのおいしさに目覚めたのは20代半ばの頃で、生来のあんこ好きではなかったのだという。だから、つぶあんも、こしあんも、平等に慈しんでいる。「私は…

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