第90回選抜高校野球
夏につながる収穫 伊万里の戦い振り返る /佐賀
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<センバツ甲子園>
21世紀枠でセンバツに初出場した伊万里は、優勝候補の大阪桐蔭(大阪)に2-14で大敗した。強豪校に立ち向かうには、失点を最小に抑え、自分たちのミスを出さないことが不可欠だった。しかし、試合巧者の相手に早々に主導権を握られてリズムに乗れず、甲子園で1勝を挙げることの難しさを痛感した。【池田美欧】
悔しさ糧に次を見据え
伊万里の命運を握っていたのは、紛れもなく主戦の山口修司投手(3年)だった。昨秋の県大会準優勝の立役者。緩急をつけて打たせて取る投球が甲子園でどれだけ通用するかがポイントだった。
大阪桐蔭は昨秋の公式戦13試合で打点95、本塁打11と、上位から下位まで切れ目がない重量打線を誇る。山口投手は、県内の強敵を退けたチェンジアップやカーブをコーナーに投げ分け、「ボール球でもいいからインコースにしっかりと投げたい」と、単調な投球にならないように意識してマウンドに登った。
狙われた変化球
勝負の分かれ目は初回に訪れた。立ち上がりから頼みの綱の変化球が高めに浮き、安定しない。いきなり連続で長短打を浴び、わずか9球で先制点を奪われた。2死までこぎつけたが、プロ注目の根尾昂選手(3年)に痛烈な三塁打を打たれるなど4連打され、初回は5失点のスタートとなった。梶山勇人捕手(3年)は「甘く入った変化球を狙われた」と振り返る。
配球タイミング
20本の被安打のうち、二回までに10本を集められた。外角中心だった配球から内角を積極的に使うように軌道修正し、五回以降は6安打2失点に抑えた。梶山捕手は「配球を変えるタイミングをもっと早くできたかもしれない」と教訓を得た。
痛かった失策
内外野の守りの乱れもあった。「取れるアウトは取る」と吉原彰宏監督(43)は話していたが、四回には送球ミスで先頭打者を塁に出すと、その後の併殺のチャンスでも送球ミス。捕球ミスも続き計3失策で、2桁失点となった。堅守がチームの特長だっただけに、犬塚晃海(てるみ)主将(3年)は「失策が痛かった」と唇をかんだ。
粘り強さ健在
打線は大阪桐蔭の主戦・柿木蓮投手(3年)ら計3投手に毎回の15三振を喫した。球威のあるストレートと切れのある変化球に対して思い切りの良いスイングをしたが、狙い球を絞るなど、もう一工夫を見せたかった。ただ7安打のうち5安打が、柿木投手の降板後の七~九回に集まり、伊万里の持ち味である粘り強さは存分に発揮。約4万5000人の観衆を沸かせた。
初得点の適時打を打った末吉竜也選手(3年)は「夏につながる一打だった」と話した。八回を投げきった山口投手が無四球だったのも光った。犬塚主将は「全員で最後まで声を出して力は出し切ったが、力の差を感じた。夏に戻って来て、今度は勝って地元に恩返しをしたい」と次を見据えた。県勢として11年ぶりのセンバツ出場で得た収穫もあった。夏の甲子園での佐賀代表をつかむべき、練習に励む日々がまた始まる。
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