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第94回センバツ高校野球

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病気乗り越え、ノッカー延岡学園・松本さん

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アルプススタンドからナインに声援を送る延岡学園の松本悠吾さん=阪神甲子園球場で2018年3月27日午後0時11分、青木純撮影 拡大
アルプススタンドからナインに声援を送る延岡学園の松本悠吾さん=阪神甲子園球場で2018年3月27日午後0時11分、青木純撮影

 ○国学院栃木(栃木)9-5延岡学園(宮崎)●

 第90回記念選抜高校野球大会第5日の27日に登場した延岡学園(宮崎)の松本悠吾(ゆうご)さん(3年)は、頭の骨が十分に発達しない病気を乗り越え、ノッカーとして甲子園の土を踏んだ。中学卒業後、少しでも早く自立しようと、古里の奈良県葛城市を離れて入学。この日は国学院栃木(栃木)に敗れたものの、最後まで声援を送り続けた。

 松本さんは生後すぐ、額の上の骨の隙間(すきま)が通常より大きい「頭蓋骨(ずがいこつ)形成不全」と診断された。医師から「小学校まで生きられないかも」と言われた。1歳で10時間の手術を受け、少年野球チームに入れるまで回復したが、長距離を走ると呼吸が苦しくなるなど影響は残った。

 中学1年だった2013年夏、甲子園で準優勝した延岡学園をテレビで見て「ここに行きたい」と父敏さん(54)、母友美さん(47)に頼み込んだ。最後まで諦めないプレーが印象的だったのと「心配をかけ続けた両親に自立した姿を見せたい」との思いがあった。

 進学後は、初の寮生活、他の選手との体力差に苦しんだ。仲間は生活面で助言したり、長距離走で最後尾の自分に「頑張れ」と声をかけたりしてくれた。「ここにいていいのか」という悩みは消えた。

 この日はノッカーを務めた後、先発した上野元基投手(3年)を「やってきたことを出しきって」と送り出した。駆け付けた両親と見守った試合では、チームとして積み上げてきたものは観客に見せられたと感じた。「仲間と力をつけ、夏にまた戻ってくる」。松本さんはそう言って甲子園を後にした。【田崎春菜】

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