衝撃的だった「ブラックホール蒸発」 ホーキング博士、宇宙論に影響大きく
毎日新聞
2018/3/29 東京朝刊
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難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)に見舞われながら、ブラックホールや宇宙創成について独創的な理論を次々と打ち出した英国のスティーブン・ホーキング博士が76歳で亡くなった。現代宇宙論に大きな影響を与えたホーキング博士の業績を振り返る。
博士の代表的な業績は「ブラックホール蒸発理論」(1974年)だ。強大な重力のため、この世で最速の光でさえ逃げ出せないはずのブラックホールからエネルギーが放射(ホーキング放射)され、ブラックホールは徐々に質量を失ってやがては消滅するという理論だ。
「最初は『えっ?』と思ったが、よく考えれば納得できた。『コロンブスの卵』のような理論でショックを受けた」と、ほぼ同世代の佐藤勝彦・東京大名誉教授(72)=宇宙物理学=は当時を振り返る。
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