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第103回全国高校野球選手権

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相手分析「ものまね投手」 三重・小島監督

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打撃投手を務める小島紳監督。初戦前に「ものまね」の出番はなかった=神戸市西区で2018年3月23日午後4時38分、森田采花撮影 拡大
打撃投手を務める小島紳監督。初戦前に「ものまね」の出番はなかった=神戸市西区で2018年3月23日午後4時38分、森田采花撮影

癖見抜き打撃練習で指導

 センバツ出場36校で最年少指揮官の三重の小島紳(しん)監督(28)は、いっぷう変わった特技を持つ。対戦相手の投手のフォームや球種、癖をまねられる。人呼んで「ものまねピッチャー」。昨年8月にコーチから昇格した新米監督は、誰にもまねできない指導法でチームを導いている。

 大会第7日の29日の第2試合で三重は36校中、最後に登場し、日大三(東京)に大勝した。小島監督は甲子園初采配を前に「打てば響くように、選手たちは伸びてくれた」と語り、工夫を凝らして成長させてきた打線に自信を見せていた。

 小島監督は愛知県豊橋市出身。中京大中京(愛知)で捕手として1年からベンチ入りした。その秋、疲労などから右肩を痛め、翌春には球が投げられなくなった。関節唇(しん)損傷と診断され、手術を受けた。後は多くをリハビリに費やした。

 そんな苦い高校時代に「ものまねピッチャー」の下地はできた。チームに助言するため捕手目線で相手投手を分析するうち、癖を見抜く目が養われた。

 三重大を経て2012年に三重のコーチに就くと、対戦相手の投手の特徴をまねて打撃投手を務めた。そして14年夏の甲子園での準優勝に一役買った。

 監督就任直後の昨秋の県大会でも、準々決勝の菰野戦前に相手投手になりきって打撃投手となり、勝利のお膳立てをした。

 中京大中京のチームメートで同級生のプロ野球・阪神の伊藤隼太外野手(28)は「紳は高校時代に挫折を味わいながら弱音を吐かず、チームが勝つため自分にしかできない役割を探し続けた。物事をよく観察し洞察力を培った」と振り返る。

 技巧派の福田桃也投手(3年)や速球派の定本拓真主将(3年)ら多彩なタイプの4投手が成長したため、日大三戦前の打撃練習で「ものまねピッチャー」の登板はなかった。それでも相手投手陣をきっちり分析し、選手をグラウンドへ送り出した。【森田采花】

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