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第103回全国高校野球選手権

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第90回選抜高校野球

彦根東と近江 地元好敵手、聖地対決を熱望 控え選手戦、審判続ける70歳

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「ベストを尽くしてほしい」。彦根東と近江のナインにエールを送る岡田和男さん=滋賀県彦根市で2018年3月26日、小西雄介撮影 拡大
「ベストを尽くしてほしい」。彦根東と近江のナインにエールを送る岡田和男さん=滋賀県彦根市で2018年3月26日、小西雄介撮影

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

 

 センバツに出場している彦根東と近江は、ともに滋賀県彦根市にあり、地方大会を戦ってきたライバル同士。この両校を特別な思いで見守るのが、市内に住む県高野連審判部長の岡田和男さん(70)だ。毎年6月、両校のベンチ外の3年生選手が対戦する「メモリアルゲーム」で審判を務めており、岡田さんは「甲子園でも対戦してほしい」と胸を躍らせている。

 岡田さんは高校時代、同市にある彦根工野球部でプレーしたが、1年時に肩を骨折。選手の道を諦めた。就職した会社で野球チームに入り審判を務めていたところ、高校野球の審判にスカウトされた。以来、球児たちの審判を40年以上務めている。

 メモリアルゲームは20年ほど前に始まった。前彦根東監督の今井義尚さん(58)が「ベンチに入れない選手にも、3年間の集大成として公式戦並みの試合を」と近江に持ちかけた。以降、1キロほどしか離れていない両校の間にある県立彦根球場を舞台に、真剣勝負が繰り広げられた。

 岡田さんは当時の近江の部長から頼まれ2012年からこの試合の審判を続ける。「登録メンバーになれなかった子も、チームのために一生懸命働いている」。高校時代、けがで野球を諦めた自分とも姿が重なる。試合後に涙を流す選手もおり「彼らにとって最後の試合。審判として責任感がある」と話す。

 両校は昨夏の滋賀大会決勝で対戦し、彦根東が甲子園に出場。再戦した昨秋の近畿大会準々決勝では近江が競り勝った。センバツではともに初戦を勝ち抜いた。甲子園でプレーを目にした岡田さんは「持ち味を発揮していた」と喜ぶ。

 31日の3回戦で彦根東は花巻東(岩手)と、近江は星稜(石川)とそれぞれ対戦し、さらに勝ち進めば、4月3日の準決勝で顔を合わせる。岡田さんは「対戦が本当に楽しみ。実現したら両方がベストを尽くし、いい試合をして」とエールを送っている。【小西雄介】

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