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我らが少女A

/237 第6章 45=高村薫 田中和枝・挿画監修

 週の半ば、特命班の長谷川からあらためてその後の展開を聞いたとき、合田もまた事件が動くかもしれないという微(かす)かな予感をもったが、それ以上に浅井忍や佐倉真弓の現況に危うさを感じたものだった。それは特命班も同様で、浅井の行動は予測がつかないから重々気をつけるよう真弓に念を押したものの、真弓はSNSでの少女A関連の投稿の共有を通して、玉置悠一とフェイスブックでメッセージを交わす関係になっており、夫や姑(しゅうとめ)も違和感を隠せないでいるらしい。しかもその玉置は、エリート広告マンの顔とは別に、過激な性的幻想を売りにするウェブアーティストの顔をもっており、実害はないにしても、間違いなく18禁の世界の住人ではある。

 とまれ二○○五年の十二月半ば、すなわち事件の十日ほど前にあの多磨町の栂野家の前に現れたという玉置悠…

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