(小学館・1620円)
現在、第一線にいる女性作家は、話上手というか、物語の語り方がうまい人が多いけれど、角田光代氏はそのなかでも格別にうまいといえるだろう。
意外なストーリーの展開のなかで、風変わりだけれども、人を惹(ひ)きつけずにはおかない人間が現われる。そういう人間と数多く対面できるのは、短篇小説を読む大きな楽しみでもある。この本でもそれを満喫できた。
「父とガムと彼女」の初子さんは、そういう風変わり人間のひとり。語り手の「私」が小学校に通うようにな…
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