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松尾貴史のちょっと違和感

放送タレント・松尾貴史さんのコラム。テレビから政治まで、「違和感」のある話題を取り上げます。

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国会証人喚問 何から何まで1強の弊害

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=松尾貴史さん作
=松尾貴史さん作

 前国税庁長官で前財務省理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏が国会の証人喚問に出席して「証言するふり」をした。一部証言をした格好ではあるけれど、決裁文書の改ざんについての喚問であるにもかかわらず、改ざんに関係することは「刑事訴追の恐れ」を盾に、一切の証言を拒否するという異常な対応だった。

 刑事訴追の可能性に密接な関係がある事柄については証言の拒否が認められてはいるが、今回その適用範囲が恣意(しい)的に拡大解釈されていた感は否めない。あからさまな逃げ、ごまかしである印象が強い「証言風」の形だった。その部分での議院証言法違反の可能性も出てきたのではないだろうか。しかし、罰則を適用するには国会の3分の2の賛成が必要なので、今の議席配分では成立しない。何から何まで1強の弊害が及んでいる。

 一方、多くの人が指摘している通り、おびただしい証言拒否に挟まれて、安倍晋三総理と妻昭恵氏についての関連になると、以前の国会答弁の時の言い切りよろしく「ございません!」とすべて明確に否定していた。外形的に、だれかの指示でこのような証言形をとったことは明白ではないかと思うのだが、「関係者」の皆さんはほっと胸をなでおろしているようにも見える。

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