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第103回全国高校野球選手権

第103回全国高校野球選手権大会(8月9日~25日)の特集サイトです。

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第90回選抜高校野球

東海大相模3-1日本航空石川 東海大相模、エース力

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 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

準々決勝(1日・阪神甲子園球場)

 ▽午前8時31分開始(観衆3万人)

日本航空石川(石川)

  000100000=1

  10000101×=3

東海大相模(神奈川)


 東海大相模が継投で逃げ切った。先発・野口が五回途中1失点でしのぐと、2番手・斎藤は緩急を使って的を絞らせず、被安打1の好救援。打線は六回1死二塁から山田の左翼線適時二塁打で勝ち越し、八回2死一、二塁では森下の左前適時打で加点した。日本航空石川は五回2死満塁を生かせず、杉本の粘投は実らなかった。

【日本航空石川-東海大相模】東海大相模2番手の斎藤=阪神甲子園球場で2018年4月1日、山崎一輝撮影 拡大
【日本航空石川-東海大相模】東海大相模2番手の斎藤=阪神甲子園球場で2018年4月1日、山崎一輝撮影

 ■白球を追って

五回2死満塁 好救援

 大ピンチでエースの本領を発揮した。同点の五回2死満塁で、東海大相模の右腕・斎藤は3番・原田を迎えた。3回戦で逆転サヨナラ本塁打を放っている右スラッガーを、初球の真ん中から内角に食い込むツーシームで三ゴロに仕留めた。

 この回2死一、二塁の場面で先発左腕・野口を救援したが、2番・的場に四球を与えてピンチを広げた。それでも、「抑えなければいけないのがエース」と動じなかった。「落ちる球でゴロにするのが一番確実」と捕手・佐藤の出したサイン通りに投げ込み、原田を「手元で落ちる変化球にやられた」と悔しがらせた。

 東海大相模は今大会2試合とも12安打を放ち、計20得点。強打が注目されているが、投手陣も安定している。日本航空石川打線に対し、変化球が持ち味の野口は直球主体に切り替えて打者のタイミングを外し、斎藤は直球に本来の伸びがなかったものの、変化球をうまく織り交ぜて的を絞らせなかった。四回1死一、三塁で野口が右中間適時二塁打を浴びたが、右翼手・梶山から二塁手・山田を中継しての好返球で一塁走者の本塁生還を阻むなど、バックの再三の好守も光った。

 斎藤は「これまで野手に助けられてきたが、投手が野手を助けられてよかった」と喜ぶ。これで昨秋の地区大会優勝校を3試合続けて撃破。強さが際立つ、東海大相模の戦いぶりだ。【佐野優】

主将フル回転

 ○…東海大相模の主将・小松が攻守で活躍した。一回無死、フルカウントから真ん中の直球を引っ張って右中間席へ。ボール先行に四球狙いも考えたが、甘い球も来ていたことから「強くたたいて次につなぐ」と切り替え、最初の一振りで仕留めた。遊撃守備では三回無死で三遊間の深いゴロをさばくと、次のボテボテのゴロをランニングスローで刺し、好守を続けて披露。「観客が多いと緊張で足が止まりやすいので」と、普段より足を動かしながら一歩目を意識したことが奏功した。

【日本航空石川-東海大相模】日本航空石川先発の杉本=阪神甲子園球場で2018年4月1日、渡部直樹撮影 拡大
【日本航空石川-東海大相模】日本航空石川先発の杉本=阪神甲子園球場で2018年4月1日、渡部直樹撮影

 ■春きらめく

完投、確かな自信 杉本壮志投手=日本航空石川・3年

 疲れで制球が乱れつつあった。1点リードを許して迎えた八回、この日初めての四球を与えて2死一、二塁にピンチを広げると、東海大相模の3番・森下に甘い外角直球を左前に引っ張られて失点。「次の1点が勝負を分けると思っていた」と悔やむ。それでも、続く上杉を外角いっぱいの直球で見逃し三振に取り、意地を見せた。

 新チーム結成当初は背番号1を背負ったものの、球速を上げようと、足を踏み出す際に右手のグラブを高く上げ、反動を利用するフォームに変えたことが裏目に出た。制球を乱し、昨秋の公式戦では登板6試合で防御率5点台と苦しんだ。

 冬場にフォームを元に戻した成果もあり、背番号10で臨んだ今大会は3試合で計16回余りを投げて与四球4。八回途中で降板した3回戦では中盤以降に左腕がつるなどスタミナは課題だが、この日は「迷惑はかけられない」と完投した。「大舞台で最後まで投げられたのは自信になる」。確かな成長の跡を示した春だった。【平本泰章】

存在感示す一打

 ○…日本航空石川の唯一の得点をたたき出したのが5番・長谷川。1点を追う四回1死一、三塁で、高めに浮いた外角カーブを逆方向の右中間へおっつけて同点の適時二塁打。「直球狙いだったが、うまく反応できた」と塁上で白い歯を見せた。今大会は過去2試合で1安打だけで「3、4番が結果を残していたので、何としても打ちたかった」という。勝利に結びつかなかったものの、意地の一打で存在感を見せた。

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