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第103回全国高校野球選手権

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第90回選抜高校野球

諦めぬ姿「ありがとう」 花巻東・佐々木杏マネジャー

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花巻東ナインをアルプススタンドから見守ったマネジャーの佐々木杏さん=4月1日、三瓶杜萌撮影 拡大
花巻東ナインをアルプススタンドから見守ったマネジャーの佐々木杏さん=4月1日、三瓶杜萌撮影

 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

 センバツ第10日の1日、準々決勝に登場した花巻東(岩手)のマネジャー、佐々木杏(あん)さん(3年)はアルプス席で懸命に大声を出し続けた。無縁だった野球が心を捉えて離れなくなったのは6歳から始めたフィギュアスケートをけがでやめざるを得なくなった中学の時だった。「選手たちは私に新しい目標を与えてくれた」。昨年の覇者・大阪桐蔭には0-19と完敗したが、最後まで諦めないナインに「ありがとう」と声を掛けた。

 2006年のトリノ冬季五輪で金メダルを取った荒川静香さんの演技に心を奪われ、スケートを始めた。将来は指導者になろうと思った。中学1年の冬のことだった。練習中に着地が乱れ、腰を強打した。約3週間入院する大けがだった。「もうスケートはできないだろう」。医師からそう告げられ言葉を失った。松葉づえを使った登校はつらかった。椅子に座り続けることができず、午前だけで帰る日も続いた。「私は何をしてきたんだろう」。やりきれなさを感じ、目標を失った悲しみに心が沈んだ。

 「野球を見に行かない?」。中学3年の春、母愛さん(39)から声を掛けられ東北地区岩手大会決勝の花巻東戦を観戦。控え選手が大声を出して応援する姿に衝撃を受けた。「どうしてグラウンドに立てないのに自分のことのように応援できるんだろう」。リンクに立てない自分と重なり、胸が熱くなった。

 母の車で往復約2時間かけて毎週練習を見に訪れた。「花巻東が目標をくれた。頑張れるのはここしかない」と説得し、反対した母も受け入れた。

 マネジャーの仕事は想像以上。慣れない来客対応を毎日のようにしたり、おにぎりを20~30個作り続けたり。「やめてもいいんだぞ」。佐々木洋監督(42)から言われたが選手たちを支えた。菅原颯太主将(3年)は「選手に活を入れてくれたりして頼もしい。誰よりも日本一への思いが強い」と話す。佐々木杏さんは試合後、「ここまできた選手たちに感謝の気持ちを伝えたい」と声をつまらせていた。【三瓶杜萌】

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