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第103回全国高校野球選手権

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第90回選抜高校野球

創成館 2人の4番「夏」誓う けがで控えに、杉原選手(3年)/後継いだ、深見選手(2年)

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 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

 第90回センバツ第10日の1日、準々決勝第2試合で智弁和歌山(和歌山)との乱打戦の末、逆転サヨナラ負けした創成館(長崎)の杉原健介選手(3年)は、大会直前のけがで不動の4番から控えに回った。2年生で唯一メンバー入りした深見直人選手に4番を託し、自身は途中出場で好守備を見せるなどしてチームをもり立ててきた。この日、打ち合いに加われなかった悔しさを胸に刻み、夏は4番で戻ってくることを誓った。【今野悠貴】

 昨春からチャンスに強いことが買われ、小柄ながら4番を任されていた。しかし、センバツを控えた今年3月上旬の強化合宿で打球を打ち損じて右手小指の付け根を骨折し、ドクターストップがかかって戦線を離脱した。

 非常事態に稙田(わさだ)龍生監督が4番に指名したのは、杉原選手の背中を追い続ける深見選手だった。体重100キロと体格に恵まれながら「長打か三振しかない」(稙田監督)のが課題だった。突然の4番のプレッシャーに押しつぶされそうな深見選手に、杉原選手は「気負わず自分のバッティングをしろ」と声をかけた。

 深見選手は甲子園入りしてから打撃が振るわなかったが、この日の準々決勝では一回に一、二塁間を破る適時打を放ち、先制点をもぎ取った。杉原選手も七回から三塁の守備に入り、右手の痛みを押しながらも併殺を演出した。だが、延長十回裏、勝利の女神は智弁和歌山にほほ笑んだ。

 試合後、杉原選手が「深見にプレッシャーを掛けて申し訳ない」と口にすると、深見選手は「準備不足です」と肩を落とした。しかし、杉原選手はもう夏を見据える。「センバツ初勝利という歴史に加わることができた。次は夏の歴史を自分のバットで作る」と意気込む。そして、深見選手も「自分も外野にアーチを掛けたい」。夏に向けた4番の座を争う切磋琢磨(せっさたくま)が始まった。

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