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金魚電話ボックス

撤去 著作権トラブルで近く 観光客ら「もったいない」 大和郡山 /奈良

撤去されることが決まった金魚電話ボックス=奈良県大和郡山市柳5で、数野智史撮影

 「金魚の町」を象徴するスポットとして人気を集めてきた大和郡山市柳の「金魚電話ボックス」が近く撤去されることになった。4年前から地元の柳町商店街などが管理してきたが、外部から「著作権を侵害している」との指摘を受けて決めた。観光客からは「きれいなのにもったいない」と惜しむ声が次々と上がっている。【数野智史】

     「あ、これか!」。商店街の一角にある電話ボックスを見つけると観光客らがスマートフォンをかざす。地元ではすっかりおなじみの光景だ。一見、電話ボックスのようだが、内部は水が満たされ数十匹の金魚が悠々と泳ぎ回り、受話器からは気泡が出る。

     2011年ごろ、京都造形芸術大(京都市左京区)の学生グループが「テレ金」という名で制作・発表。13年にその部材を再利用した作品が同商店街に初めて設置され、「インスタ映えする」とSNSを中心に徐々に評判が広まってきた。

     これに対し昨年、「自身の作品によく似ており、著作権を侵害している」と指摘したのが福島県いわき市の現代美術作家、山本伸樹さん(62)だ。1998年に金魚電話ボックスによく似たアート作品を「メッセージ」として制作・発表しており、福島県や東京都で展示。新聞や雑誌でも取り上げられたという。

     山本さんは解決策として、これまでの著作使用料を請求しない代わりに、山本さん側の費用負担で電話の色などをデザインし直し、山本さんの著作物として再設置するよう提案した。

     京都造形芸術大は「電話ボックスと水槽を組み合わせた作品は(他にも)複数存在する。学生は他者の作品を一切参考にしていない」と11年ごろに制作されたテレ金がオリジナル作品だったと説明している。

     商店街組合は「著作権は侵害していない」と訴える一方、トラブルになっている状況を考慮して撤去を決定した。組合の伊藤聡夫理事長は「譲り受けたものであり、著作権と言われても勝手に認められない」と話す。

     撤去決定を受け、山本さんは「地元の人と手を取り合い、お互いのためになる着地点を提案してきただけに非常に残念で悲しい」とコメント。観光客らからよく金魚電話ボックスの場所を聞かれるという商店街の男性店主(64)は「とても残念。商店街に来る人が減り、衰退に拍車が掛からないか心配だ」と不安を口にした。

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