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私だけの東京・2020に語り継ぐ

著名人へのインタビューを通じて、東京の魅力を再発見します。

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私だけの東京・2020に語り継ぐ

女優・木の実ナナさん 私がいるところが下町

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木の実ナナさん=東京都渋谷区で2018年3月22日、藤井太郎撮影
木の実ナナさん=東京都渋谷区で2018年3月22日、藤井太郎撮影

 下町の墨田区東向島が私の生まれ育った場所です。戦後間もない頃の地名は、墨田区になる前の向島区寺島町。「鳩の街」と呼ばれていました。ここを舞台に吉行淳之介先生は小説「原色の街」、永井荷風先生は戯曲「渡り鳥いつかへる」「春情鳩の街」を残しています。吉行先生と実際にお話をした時、先生は「君はなんていい所で育ったんだろうね」と、おっしゃってくださいました。

 子供の頃は、1階がふとん店と理容店になっているアパートの2階の6畳一間に両親と祖母、妹、そして叔父の6人住まい。そこに家財道具が置かれると実質使えるスペースは4畳半ほど。でも、狭いと感じたことはありません。町内が私の家のようだったのです。ご近所での調味料の貸し借りなど当たり前、ごはんも食べさせてもらっていました。私の茶わんが町内のあちこちにあったほど。私は子供の頃から「ショーガール」だったようで…

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