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フォトジャーナリスト

カンボジア取材15年 「弱者の声届ける」 秋田市出身・高橋智史さん /秋田

弾圧、人権侵害撮り続け 高橋智史さん(36)

 秋田市出身のフォトジャーナリスト、高橋智史さん(36)は、15年間にわたりカンボジアで取材を続け、政府の人権侵害に抵抗する人々などを写真に収め、雑誌などで発信している。秋田へ帰省した際に、その思いを聞いた。【川村咲平】

     高橋さんは高校卒業後、国際ボランティア関連の専門学校へ進んだ。次第に写真家を目指すようになり、日本大学芸術学部に入学。あるとき、野生動物の姿を追い続けているフォトグラファーと出会い、大きな感銘を受けた。

     転機は2003年。カンボジアを初めて訪れ、「ごみの山」をあさる子どもたちを見た。「白煙が上がるごみの山から換金できるものを探していた。地雷で足を失った人や人身売買、エイズなど、長年の内戦による惨状が色濃く残っていた」

     07年、「命をかけて向き合いたい」と移住。4年間かけて国内全土を回り、風習や文化、人々の暮らしをカメラで切り取った。

     13年の総選挙後は反政府デモに参加する女性たちが主な取材のテーマになった。無計画な都市開発で、政府と業者から土地や家を奪われた女性たちが、デモの最前線で声を上げていた。「女性たちの大きな勇気に新たな希望を感じた。一緒に戦う気持ちになった」と、同行取材するようになった。

     フン・セン政権は批判的な記事を書いた記者を訴追したり、廃刊に追い込んだりするなど、弾圧を強めている。野党系の議員は相次いで国外へ亡命。デモ活動は下火になり、リーダー格の女性は身柄を拘束されたままという。また昨年、政権に批判的な姿勢を貫き、高橋さんの写真を何度も掲載した英字紙が廃刊に追い込まれた。

     今秋、写真集の出版を計画している。「カンボジアのメディアは廃刊を恐れ、政権に批判的な記事を書けなくなっている。自分のように個人で活動するジャーナリストが、弱い立場の人々の声を届けねばならないと思っています」

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