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週刊エンタメ

福岡城まるごとミュージアム 散策がてらアートに触れて 美術家6人の作品点在 8日まで /福岡

 「福岡城まるごとミュージアム」と題する現代アートイベントが、福岡市中央区の福岡城跡で開かれている。「福岡城さくらまつり」に合わせ、同市と同市文化芸術振興財団が実行委員会を組織し、初めて企画した。国内外の有力美術家6人の作品が屋内外に点在している。【渡辺亮一】

     普段は立ち入ることができない多聞櫓(やぐら)内に展示されているのは、京都市でギャラリー「KUNST ARZT」を運営する岡本光博の「LINE」。毒とユーモアが際立つ8点のインスタレーションで構成する。そのうちの一つ、「LINE1」(2018年)。顔こそ見えないものの、強化繊維プラスチックでこしらえられた彫刻の後ろ姿は、老若男女誰もが知る国民的人気マンガの主人公(ネコ型ロボット)にそっくりではないか。ポップなたたずまいを装いながら、観者の心をざわつかせる。

     立体だけでなく、映像も交えた「LINE」シリーズは例外なく刺激的で、ち密な仕掛けと計算に基づいて仕上げられている。「喜怒哀楽、陰と陽の両面を内包している」と岡本。現代日本の問題点や消費社会の有り様を風刺したり、笑いに落とし込んだりする作品の訴求力は高い。

     鹿児島県出身の藤浩志によるインスタレーション「Toys Blooming」(18年)も視覚的インパクトの強さでは負けていない。膨大な数のオモチャを集積、配置し、展開する恐竜などの世界。にぎやかさと色の鮮やかさが尋常ではない。不要になった品物を利用し、新たな命を吹き込んだ。現代美術とは縁のない子供だって引き込まれるに違いない。こちらは潮見櫓と下之橋御門でお目にかかれる。

     多聞櫓中庭にはスーザン・ビクター(シンガポール生まれ、豪州在住)の立体「日の出」(18年)が飾られている。円形のレンズシート約600枚をつなぎ合わせることで出現した、直径約4メートルもの巨大な“日の出”。聖なる雰囲気がみなぎる。「きれい」と声を上げながら、カメラのシャッターを押す観光客が絶えない。

     ほかに、草間彌生、クルパ・マーヒジャー(インド)、ヤルー(韓国)の作がそろう。入場料はなんと無料。春らんまんのこの時期、城跡で散策を楽しみながら、アートに触れてみてはいかがだろう。

     8日まで。問い合わせは実行委員会事務局(092・711・4969)へ。

    〔福岡都市圏版〕

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