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第93回センバツ高校野球

第93回選抜高校野球大会の特集サイトです。3月19日から4月1日まで阪神甲子園球場での熱戦を全試合ライブ中継します。

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第90回選抜高校野球

大阪桐蔭5-2智弁和歌山(その2止) 大阪桐蔭、絆の頂点

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 <2018 第90回記念センバツ高校野球>

決勝(4日・阪神甲子園球場)

 ■白球を追って

頼もしき精神的支柱

【智弁和歌山-大阪桐蔭】大阪桐蔭先発の根尾=平川義之撮影 拡大
【智弁和歌山-大阪桐蔭】大阪桐蔭先発の根尾=平川義之撮影
【智弁和歌山-大阪桐蔭】九回表智弁和歌山2死一塁、最後の打者を一ゴロに打ち取り、ベースカバーに入る根尾=山崎一輝撮影 拡大
【智弁和歌山-大阪桐蔭】九回表智弁和歌山2死一塁、最後の打者を一ゴロに打ち取り、ベースカバーに入る根尾=山崎一輝撮影

 送りバントの構えをした智弁和歌山・高瀬を見て、大阪桐蔭の先発右腕・根尾は考えた。「自分が投げられたら嫌な所に投げよう」。遊撃手、投手、主軸打者を務める万能選手が本領を発揮した。

 二回、味方の失策で無死一塁となった場面。初球は内角高めの直球を選択した。高瀬の胸元に141キロを投じてバットをはじき飛ばすと、マウンドを駆け下りてゴロを捕り、素早く二塁へ送球。併殺に仕留めて「うまくバットに当たった」と涼しい顔だ。

 強力打線に長打を許さなかった。「ストライクゾーンから最低1個分外して投げさせた。四球はOK」(捕手・小泉)と、打たれても長打にならないような配球。本来投手は四球を与えたくないものだが、打者と投手の双方の立場から客観視できる根尾だからこそ、攻めの投球を貫けた。

 前回大会決勝は九回に登板したが、2四球を与えるなど、苦しみながら抑えた。1年後は2失点完投。中軸打者のため、投手の練習は週1、2回。「ブルペンでは実戦を意識し、投げる一球一球を大事にしている」。寮に戻れば、野球に役立ちそうな本を読みあさり、体のケアに気を配る。そんな努力を続ける姿勢が、打の中心の藤原やエース・柿木らに刺激を与えてきた。

 西谷監督も「精神的な支柱。頼もしい」と絶賛。根尾がいるからこそ、チーム全体も伸びる。史上初の2年連続センバツ優勝投手にふさわしい男だ。【安田光高】

 ■春にきらめく

ヒットエンドラン奏功 宮崎仁斗(じんと)左翼手=大阪桐蔭・3年

七回裏大阪桐蔭1死二塁、宮崎が左前適時打を放つ=猪飼健史撮影 拡大
七回裏大阪桐蔭1死二塁、宮崎が左前適時打を放つ=猪飼健史撮影

 打球はふわりと上がった。一塁へ走りながら「落ちてくれ」と願うと、左前の土と芝の境目に跳ねた。「貢献できて、ホッとした」と、塁上で右拳を控えめに上げた。

 同点の七回1死二塁で右打席に。カウント2-2で、ベンチからのサインはヒットエンドランだった。「好機で積極的にエンドランを使うのが桐蔭の野球。準備はしていた」と慌てず、5球目の高めのボール気味のチェンジアップを必死でバットに当てた。本来の打順は2番で、前回大会は4試合に出場。今大会は右膝痛の藤原に代わり、全試合で1番を務めた。初戦から3試合連続で複数安打を放ったが、前日の準決勝で無安打に終わり、「自分が打てなくて、苦しい展開になってしまった」と責任を感じていた。

 「入学してから初めてじゃないですかね」という決勝打。優勝メダルを再び首にかけ、笑顔を見せた。だが、それもつかの間。「新たな戦いに向けて、切り替えたい」。早くもさらなる高みを目指していた。【倉沢仁志】

光った好守

五回表智弁和歌山2死一塁、文元の遊ゴロを処理する大阪桐蔭の中川=平川義之撮影 拡大
五回表智弁和歌山2死一塁、文元の遊ゴロを処理する大阪桐蔭の中川=平川義之撮影

 ○…大阪桐蔭の遊撃手・中川が好守で見せた。同点の五回2死一塁、智弁和歌山の4番・文元の二遊間へのゴロを横っ跳びで捕り、すぐに起き上がって一塁でアウトにした。本職は三塁手だが、正遊撃手の根尾が先発投手だったために起用された。「守備は自信ないが、食らいつく一心で追いかけた」。優勝候補として他校の厳しいマークに遭っただけに、主将として連覇に「正直、プレッシャーがあったが、負けなかったのはこれからの財産になる」と安堵(あんど)感をにじませた。

連日4番の仕事

 ○…大阪桐蔭の藤原が前日のサヨナラ打に続き、4番の仕事を果たした。1点リードの八回無死二塁、外角のスライダーを捉え、左翼フェンスにワンバウンドで届く適時二塁打。「自分にもチームにも最高の1点になった」と喜んだ。同点の五回1死二、三塁では一ゴロ併殺に倒れたが、八回は「自分のスイングをしよう」と集中。前回大会決勝では1番で2本塁打。今大会は右膝痛のため4番に回ったが、計7打点を挙げて勝負強さも示した。


選抜での連覇達成

 ▽第6、7回(1929、30年)   第一神港商(兵庫=現神港橘)

 ▽第53、54回(1981、82年) PL学園(大阪)

 ▽第89、90回(2017、18年) 大阪桐蔭(大阪)


都道府県別選抜優勝回数

(1)大阪  11回

(2)愛知  10回

(3)神奈川  6回

   兵庫

(5)東京   5回

   和歌山

   徳島

   広島


学校別春夏通算優勝回数

(1)中京大中京(愛知) 11回(7回)

(2)PL学園 (大阪)  7回(4回)

   広島商  (広島)  7回(6回)

   松山商  (愛媛)  7回(5回)

   大阪桐蔭 (大阪)  7回(4回)

(6)横浜   (神奈川) 5回(2回)

 ※カッコ内は夏の優勝回数。校名は現在


春夏通算優勝回数の多い監督

(1)中村順司(PL学園)6回(3回)

   西谷浩一(大阪桐蔭)6回(3回)

(3)渡辺元智(横浜)  5回(2回)

(4)尾藤公 (箕島)  4回(1回)

 ※カッコ内は夏の優勝回数

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