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シリア撤収

米政権内で意見対立 軍幹部は時期尚早論

 【ワシントン会川晴之】シリアに派遣した米軍の撤収を巡り、トランプ政権内の意見対立が続いている。過激派組織「イスラム国」(IS)駆逐という主目的を「ほぼ達成した」として、早期撤収を主張するトランプ大統領に対し、米軍首脳らは「IS残党の掃討戦が続いている」と時期尚早論を唱える。「近く決断する」というトランプ氏の動向に注目が集まっている。

     トランプ氏は3日、バルト3国首脳との会談後の記者会見で、シリアから米軍を早期撤収させる意向を改めて示し、「米国は過去17年間、中東地域で7兆ドル(約750兆円)を使ったが、死と破壊以外は何ひとつ得ていない」との持論を展開。さらに、駐留継続を望むサウジアラビアを名指しし「我々に残ってほしいのならば、費用を負担すべきだ」と強い不満を漏らした。

     一方、中東地域などを管轄するボーテル中央軍司令官はこの日、ワシントン市内で講演し、ISの支配地域の9割以上は奪還したものの「圧力をかけ続ける必要がある」と駐留継続の必要性を強調。米軍と共にシリアでの作戦を続ける有志国連合との調整役のマクガーク米大統領特使も、同日、「我々の使命はまだ終わっていない」と早期撤収論に疑問を投げかけた。

     2014年にISが「建国」を宣言して以後、米国は有志国連合を主導してイラク、シリアで空爆を開始し、地上部隊の支援のため米軍も派兵。有志国連合は昨年10月にISが「首都」としていたラッカを攻略したが、現在も2000人の米兵が駐留し、ISの残党掃討などを続けている。

     トランプ政権内の早期撤収の慎重論者は「残党を壊滅させるまでとどまらなければ、IS復活を招く。11年のイラク撤収と同じ失敗を犯してはならない」と主張する。「失敗」とは、オバマ前政権が11年にイラクから米軍を全面撤収させた後、イラク情勢が混迷し、ISの台頭を許したことを意味する。

     また、トランプ政権はシリア内戦終結後の和平協議を有利に運ぶためとして、昨年12月にいったんは駐留継続を決定し、今年1月にティラーソン前国務長官がその方針を公表した経緯がある。

     サウジのムハンマド皇太子も、3月31日の米タイム誌とのインタビューで「シリアでの駐留を継続すべきだ」と再考を要請。一方、シリアのアサド政権を支援するイランは米軍の早期撤収を歓迎している。

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