日本酒

減る杜氏と蔵人 知恵絞る大手酒造と中小の蔵

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菊正宗酒造の若い従業員の動きを見守る小島喜代輝さん(右)=神戸市東灘区で2018年2月20日、久野洋撮影
菊正宗酒造の若い従業員の動きを見守る小島喜代輝さん(右)=神戸市東灘区で2018年2月20日、久野洋撮影

 酒の醸造を指揮する杜氏(とうじ)や酒蔵で働く蔵人(くらびと)が減り続けている。大手酒造会社では社員が中心となって季節に関わらず造る「四季醸造」が定着し、一部の高級品に携わってきた杜氏らも高齢となり現役を退きつつある。造り手の確保に悩む中小の蔵ではITを駆使した醸造も広がっている。

 酒どころの神戸・灘にある菊正宗酒造で2月下旬、社員たちが木おけに入った米とこうじを足で踏んでかき混ぜていた。酒米を発酵させる酛(もと)を造る重要な工程だが、社員主体で取り組むのは今季が初めて。昨年まで杜氏を務めた小島(おじま)喜代輝さん(78)は、社員の指導に徹する。

 1965年ごろから冷蔵設備のある蔵で四季醸造に取り組んできた菊正宗でも、付加価値の高い「生酛(きもと)造り」は冬場に小島さんや蔵人が担ってきた。だが、蔵で寝泊まりして発酵を管理する重労働のため、高齢の蔵人が集まりにくくなり、小島さんも体力の限界を理由に第一線から退いた。

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