メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

地球温暖化

適応策「情報が不足」 対策担う自治体7割

都道府県と政令市 毎日新聞の全国調査に回答

 地球温暖化に伴う被害を軽減する対策(適応策)の推進に対し、地域での対策を担う都道府県と政令市の約7割が「影響予測や対策に関する科学的な情報が不足している」と毎日新聞の全国調査に回答した。適応に関する計画は、9割超が策定済みか策定を予定しているが、情報不足が実行を滞らせる可能性がある。

 政府は適応策に関する法案を提出。今国会で成立する見込みだ。調査は全国47都道府県と20政令市を対象に書面で実施し、67自治体全てから回答を得た。

 適応計画を策定・実行する上で不足している要素を複数回答で尋ねたところ、「影響予測や対策に関する科学的な情報」が70%と最も多く、対応に苦慮していることがうかがえる。他には「マンパワーとしての人員」(34%)や専門的な職員(28%)など、ノウハウ不足も露呈した。

 また、過去10年で温暖化が影響しているとみられる被害が現れた分野を複数回答で尋ねたところ、自然災害50自治体▽農林漁業45自治体▽健康面など市民生活31自治体▽自然生態系や水資源30自治体--などとなった。

 法案で政府は、自治体とも協力して適応策の推進体制の強化を狙う。適応計画を策定済み・策定予定なのは45都府県・19市に上ったが、すでに温暖化の被害を受けている自治体が、人手不足や科学的な情報の不足に直面している。

 温暖化の影響予測や適応策に詳しい国立環境研究所地域環境影響評価研究室の肱岡(ひじおか)靖明室長は「温暖化の影響予測情報は研究の進展とともに更新される。地域の実情に応じて優先事項を絞り込んだり、計画を定期的に見直したりするなどの工夫が必要になる。国や専門家は、不確実性のある予測結果を地域の適応計画にどう活用できるかを自治体に伝えるべきだ」と指摘する。【渡辺諒、大場あい】

適応策

 地球温暖化の進行に伴って、増加が懸念されている異常気象や農作物の品質低下などによる被害を回避・軽減するための対策。地球の平均気温は産業革命前に比べると、既に約1度上昇しており、悪影響が出始めている。そのため、温暖化を食い止める温室効果ガスの削減と同様に重視されている。今後、世界各国が温室効果ガスの削減を進めても、産業革命前に比べて2度の上昇は避けられないとされており、被害予測を基にした対策が求められている。

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 選抜高校野球 21世紀枠、推薦46校出そろう
  2. ふるさと納税 過度な返礼品大幅減 来年度から制度外に
  3. フィギュアGP 羽生SP首位、世界最高得点で ロシア杯
  4. 東アジアサミット 南シナ海 米、妥協せず 副大統領、中国領土拡張「違法」
  5. KDDI 3Gサービス 22年3月末終了 携帯大手で初

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです