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南相馬市

柳美里さん書店「フルハウス」オープン

オープンした書店「フルハウス」の店内で接客する柳美里さん(右)=福島県南相馬市小高区で2018年4月9日午後2時40分、高橋隆輔撮影

大入り満員の願い込め命名 JR小高駅近く

 芥川賞受賞作家で福島県南相馬市在住の柳美里さん(49)が店長を務める書店「フルハウス」が9日、同市小高区東町にオープンした。柳さんは、書店が近くのJR小高駅で電車を待つ高校生の居場所になったり、市外の人が訪れる新たなきっかけになったりすればと願っている。

 柳さんは東日本大震災後に県内に通うようになり、2015年4月に同市に移住。小高産業技術高の生徒が電車待ちをする場所がないことを聞き、書店開業を思いついた。オープンは同高の入学式(10日)に間に合わせ、この日を選んだ。大入り満員の願いを込めて「フルハウス」と名付けた。

 店内は「立ち読み大歓迎」で、長居しやすいよう椅子をたくさん配置。自身の著作の他、歌人の俵万智さんや芥川賞作家の中村文則さんら著名人24人が開店に寄せて推薦した本など、約2000タイトルの本が並ぶ。土曜日には、著名な作家を招き、輪読会などのイベントを開催する。今後は、カフェを併設したり、高校生の学習室を設置したりするなどの構想もあるという。

 各地の書店に多くの著作が並ぶ柳さんも、自身で書店を営業するのは初めて。ここ数日は徹夜続きの作業だったといい、「自分の本を手にとってもらう瞬間は見たことがないので、お客さんと接するのが楽しみ」と、オープンに笑顔を見せた。小高区は津波被害もあり、原発事故による避難区域ともなったが「震災では、流されたり傷んだりして本を失った人も多い。その本棚をもう一度埋めていくための場所にもなれたら」と被災者を気遣った。

 店を訪れた小高産業技術高3年、大西海月さん(17)は「いろいろなジャンルの本があり、誰でも手に取りやすそう」。仙台市青葉区から訪れ、柳さんの著作4冊を購入した今野郁子さん(54)は「柳さんはイメージ通り親近感の持てる方だった。また訪れたい」と話し、大事そうに袋に入った本を抱えていた。

 店は日曜、月曜定休。営業時間は平日午後1時~午後9時20分、土曜正午~午後2時(イベントがない場合は午後1時~午後6時)。問い合わせは(090・6475・1082)。【高橋隆輔】

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