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シベリア抑留

114人がスパイ罪などで銃殺刑の判決

ロシアの公文書で確認

 第二次世界大戦後、旧日本軍兵士らが旧ソ連領内で強制的に働かされたシベリア抑留で、旧日本軍将兵ら114人がスパイ罪などで銃殺刑の判決を受けていた。富田武・成蹊大名誉教授(日ソ関係史)がロシアの公文書で確認し、9日の記者会見で明らかにした。抑留帰還者らがこれまで銃殺を証言しているが、公文書で明らかになったのは初めて。

 富田氏は、ロシアの公文書館に保管された終戦直後の共産党幹部会合の議事録を閲覧。死刑判決の承認を求める記述から、日本人の名前や職業、罪状などを書き写した。

 銃殺刑の判決を受けたのは、対ソ情報工作を担当する「特務機関」の幹部や憲兵が最も多く、ソ連侵攻時に降伏しなかった将兵や脱走捕虜、強盗殺人などの刑事犯もいた。1945年8月の終戦直後から47年5月の死刑制度廃止までに軍事法廷で判決を受けた。特務機関の要員は、具体的なスパイ行為ではなく、同機関に所属していたことを根拠に裁かれていたとみられる。公文書では実際に執行されたか分からないが、これまでの資料から33人が執行されたことが確認できるという。

 シベリア抑留では飢えや病気で約5万5000人が死亡したとされる。富田氏は「銃殺刑の判決を受けた軍人らがこれだけいたのは驚きだ。裁判自体は不当なものだった」と話した。

 日本と満州国合弁の国策会社、満州電信電話株式会社の政治部長だった宇山禄郎(ろくろう)さんは、今回の公文書に名前のある人物の一人。長女冬実さん(73)は2000年に見つかった別の資料で銃殺判決の事実を知った当時を振り返りつつ、「可哀そうだけど、亡くなった場所や命日が分かり、ほっとした」と話した。【熊谷豪】

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