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兵庫・伊丹

カラス大量死 陸鳥初、インフル集団感染

カラスの大量死が確認された昆陽池公園=兵庫県伊丹市で2018年4月3日午後1時14分、本社ヘリから小出洋平撮影

 兵庫県伊丹市の昆陽(こや)池公園でカラスの大量死が続き、環境省は野生の陸鳥が鳥インフルエンザに集団感染して死んだ国内初の確認例として注視している。鳥インフルの流行期に入った昨秋以降、全国でウイルス検査をした死んだ野鳥の約7割を公園一帯のハシブトガラスが占め、これまでに100羽以上の死んだカラスを回収した。人への感染の恐れは少なく過度な心配は不要だが、異変の原因は特定されていない。

 環境省などによると、昆陽池公園で今シーズン初めて死んだカラスが見つかったのは3月1日。その後も続々と死骸が回収され、計38羽で高病原性ウイルス(H5N6型)が検出された。

 市はこの他に約70羽の死骸も回収。あまりに多いためウイルス検査に回しておらず死因は不明だが、大半が鳥インフルに感染したとみられる。市は3月から園の一部を閉鎖。同省は公園の半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定し、今月下旬までは解除しない見通しだ。

 国内の野鳥の被害ではこれまで、カモ類やハクチョウなど水鳥が感染して死ぬ例が大半だった。昨秋以降、全国で感染が確認された死骸もほとんどが水鳥で、同省鳥獣保護管理室の担当者は「野生の陸鳥が1カ所で集団感染するのは初めて」と困惑する。

 陸鳥であるカラスの集団感染はなぜ起きたのか。昆陽池公園は関西屈指の渡り鳥の飛来地として知られる一方、ハシブトガラスも数多く生息する。周囲にビルや住宅が建ち並び、ねぐらとなる木々が狭い範囲に集中している。大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長は、(1)鳥インフルに感染して死んだ渡り鳥をカラスがついばんで感染した(2)密集する冬場のねぐらで感染が広がった--という二つの可能性を挙げ、「渡り鳥の動きが落ち着く5月ごろまでは注視が必要だ」と指摘する。

昆陽池公園の位置

 周辺に養鶏場はなく、一般生活への影響も心配ない。環境省は「感染したカラスと濃密に接触するなど特殊ケースを除いて通常は人に感染せず、過度な心配は必要ない。鳥の排せつ物や死んだ個体に触れた場合などは手洗いとうがいを徹底してほしい」と呼びかけている。【渡辺諒】

 【ことば】鳥インフルエンザ

 A型インフルエンザウイルスによる鳥の病気。家畜伝染病予防法で「高病原性」と「低病原性」に分けて指定され、高病原性に感染すると多くが死ぬ。国内では2010年秋~11年春と16年秋~17年春に大流行し、養鶏場での発生も相次いだ。感染した鳥の肉や卵を人が食べても感染しないが、感染した鳥の体液や排せつ物の粉末などを大量に吸い込むと、感染する可能性がある。

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