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北極温暖化に新説 大気の流れ着目「凝結熱」影響

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ロシアの砕氷船から観測気球を打ち上げ、北極上空の大気を調査する研究チーム=立花義裕教授提供
ロシアの砕氷船から観測気球を打ち上げ、北極上空の大気を調査する研究チーム=立花義裕教授提供

 三重大大学院生物資源学研究科の立花義裕教授(気象学)らの研究チームが、シベリア上空から流れ込む大気が北極の温暖化を加速させているとする新説を発表した。海氷の減少だけでなく、大気の流れにも着目して包括的な分析を加えたといい、英国の学術誌「サイエンティフィックリポーツ」(電子版)に掲載された。

 アラスカ大、モスクワ大も参加する研究チームが2013年8~9月、北極海上で砕氷船から観測気球を打ち上げ、上空の気温や湿度、風向きなどを調査。これまで蓄積してきた気象データなども踏まえて大気の流れを分析した。

 その結果、水蒸気を多く含んだ大気がシベリア上空から北極へ流れ込んでいることを確認。この大気は、北極の低空域にある冷たい大気(寒気ドーム)を滑り上がり、雲を発生させていた。気体(水蒸気)が液体(雲)に変わる際に放出される「凝結(ぎょうけつ)熱」の影響で、北極の温暖化を加速させていると結論づけた。

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