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イラク日報

「防衛省の内部調査は不十分」批判の声

防衛省庁舎の外観=小川昌宏撮影

 防衛省が国会で「不存在」と説明していた自衛隊のイラク派遣部隊の日報が見つかった問題で、防衛省の内部調査は不十分だとの批判の声が上がっている。小野寺五典防衛相は批判を受けて元検事の弁護士を補佐役に加えたが、野党側は第三者機関による調査を要求。調査対象が陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)疑惑に限定されていることも問題視されているが、早期の事態収拾を優先する小野寺氏は消極的だ。

 「国会で第三者的な見方を入れてほしいと要請があった。専門家に見てもらい、より公正に調査を進めてほしい」。小野寺氏は13日夕、大野敬太郎防衛政務官が率いる内部調査チームに元東京高検検事長の上田広一弁護士を補佐役として加えると発表した。与党からも「外部からの声も必要」(河村建夫元官房長官)との指摘が出ており、小野寺氏は上田氏の起用で批判をかわしたい考えだ。

 調査チームは今月4日に設置され、陸自研究本部(現在の教育訓練研究本部)が昨年3月27日に日報を見つけたのに当時の稲田朋美防衛相に報告しなかった点を調べている。自衛官やOBら30人以上から聴取し、11日に研究本部で現地調査も行った。だが調査開始後に研究本部が昨年3月30日の陸上幕僚監部の照会に対して「イラクの日報はない」と回答していたことが新たに発覚するなど、事実認定は難航していた。

 ただ、野党側は「日報の問題が相次ぎ、防衛省に自浄作用がない」として第三者による調査を要求している。

 昨年の南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題では、元検察幹部の指揮下で独立的に調査する特別防衛監察が行われた経緯もある。小野寺氏は「昨年の特別防衛監察では4~5カ月、何も(調査内容が)出なかった。なるべく早く事実を確認し報告したい」と内部調査に固執するが、早期に結果を公表できるメドは立っていない。

 一方、国会審議では、過去の国会答弁との矛盾を事務方が認識してから小野寺氏への報告に1カ月以上かかった点や、南スーダン日報問題の再発防止策として小野寺氏の下で行われた統幕への日報集約がずさんだった点も批判されている。しかし、小野寺氏は「まず陸自の日報が報告されなかった点を明らかにする必要がある」として調査対象に入れていない。

 野党側は「調査対象を絞るのは、小野寺氏の文民統制のミスを覆い隠すための方針ではないか」(民進党の小西洋之氏)と批判を強め、省内でも「信頼回復のためには調査範囲を拡大した方が良い」(幹部)との指摘が出ている。【秋山信一】

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