老舗ホテルには、長い歴史に培われた独特のムードがある。クラシックな雰囲気を楽しもうと、各地のホテルを泊まり歩く人も少なくないだろう。フィリピン最古の「マニラホテル」で、過ぎ去った20世紀に思いをはせた。
●国賓級が宿泊
マニラホテルは、日本で明治時代が終わった1912年の開業だ。16世紀にフィリピンを征服したスペイン人たちが築いた城塞(じょうさい)地区の旧市街「イントラムロス」に面し、賓客を迎え始めた。マニラのランドマークで今も国賓級が泊まる。玄関では、空港の保安検査場と同じ金属探知機による手荷物検査があり、爆発物探知犬も働く。ロビーの高い天井には豪華なシャンデリア。奥のステージで小編成の楽団が生演奏を披露している。
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