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シリア

化学兵器疑惑 OPCW、現地入れず 「露とシリア、許可せず」

 【ブリュッセル八田浩輔】シリアの首都ダマスカス近郊ドゥーマでの化学兵器使用疑惑をめぐり、化学兵器禁止機関(OPCW)は16日、オランダ・ハーグの本部で執行理事会を開いた。シリアのアサド政権が化学兵器を使用したと断定して限定攻撃に踏み切った米英仏と、OPCWの調査結果を待つべきだと主張していたアサド政権の後ろ盾のロシアとの間で応酬が繰り広げられたとみられる。

     OPCW英国代表部のツイッターによると、執行理事会でOPCWのウズムジュ事務局長は、調査団の第1陣は14日にダマスカスに到着したが、シリアとロシアからドゥーマの現場に入るための許可を得られていない、と報告した。英代表部は「(現場への)自由なアクセスは必要不可欠。ロシアとシリアは協力すべきだ」と非難。一方、ロイター通信によると、ロシア側は14日の米英仏による攻撃が調査の着手を遅らせていると主張した。

     調査団は現場や被害者から採取した試料を欧州にある複数の研究施設で分析する。執行理事会では調査の進捗(しんちょく)状況が報告されたが、分析には至っていない。

     化学兵器禁止条約は化学兵器の開発から使用までを禁じており、シリアも2013年に加盟した。しかしシリア内戦では同年以降も化学兵器が使用され続けてきた。OPCWと国連の合同調査機関(JIM)は、昨年4月に北西部イドリブ県で約90人が死亡した攻撃ではアサド政権が猛毒サリンを使用したと指摘した。しかしJIMは、安全保障理事会で常任理事国ロシアの反対により解散に追い込まれ、今回はOPCWが単独で調査を担う。化学兵器使用の有無と物質の特定までが任務で攻撃主体には言及しない可能性が高い。

     OPCWの執行理事会は、化学兵器禁止条約締約国のうち地域別グループから選ばれた41カ国からなり、懸案事項を討議する。現在の構成国には米英仏や日本のほかアサド政権を支援するロシア、イランも含まれている。

     米政府が発表したシリアでの化学兵器使用に関する分析結果は、ドゥーマでの攻撃で少なくとも2個の「たる爆弾」が使われたと、映像や画像を根拠に指摘している。爆弾投下後に現地入りした医療関係者らの報告として「塩素ガスの強烈な臭いとともにサリンを浴びたのと一致する症状が(被害者に)表れていた」と分析。残骸の画像解析の結果、今回のたる爆弾が、政権の過去の攻撃で使われたものとほぼ一致するとの見解を示している。

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