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防衛省

イラク日報を公開 「戦闘」文言複数

防衛省で公開された自衛隊のイラク派遣時の日報。435日分計1万4000ページ以上に上る=2018年4月16日、秋山信一撮影

 防衛省が国会で「不存在」としていた自衛隊イラク派遣時の日報が見つかった問題で、同省は16日、陸上自衛隊が保管していた計435日分(計1万4929ページ)を一部黒塗りにした上で公開した。日報には「戦闘」という言葉が複数あり、このうち陸自部隊が活動していた南部サマワ周辺での英国軍と武装勢力との武力衝突について「戦闘が拡大」と表現していた。政府はこれまで自衛隊の活動地域を「非戦闘地域」と説明してきたが、当時の状況との整合性が改めて問われることになる。

 公表されたのは、人道復興支援活動を担当したイラク復興支援群の日報が2004年3月~06年7月の370日分▽現地での連絡調整や情報収集を担当したイラク復興業務支援隊の日報が04年1~2月の26日分▽撤収業務を担当したイラク後送業務隊の日報が06年7~9月の39日分。陸自の派遣期間(04年1月~06年9月)の約45%分に当たる。

 内容は現地での活動状況や治安情勢、人員、装備品などが中心で、サマワ周辺で起こった武装勢力の攻撃などについては、事案の概要や攻撃側に関する現地情報なども特記されている。

 このうち、06年1月22日の日報には、サマワ市内で前日、反米指導者のサドル師派の事務所付近で同市周辺の治安維持を担当していた英軍車両に同派民兵が「射撃し始めたことに端を発して、戦闘が拡大」と記録された。さらに、同じ日に共同巡回中の英豪軍などが「小火器及びRPG(ロケット砲)を持った武装勢力と交戦、死亡3」などと記載されるなど、同市内でも激しい武力衝突があったことが改めて裏付けられている。

 また、陸自の宿営地周辺や車両を狙った攻撃に触れた日報もある。自衛隊の車列近くで爆発があった05年6月23日には、車両の写真を付けて「ミラーは割れ落ちた」といった被害の状況や「活動開始の時間帯を狙われている可能性」などという記述があった。

 イラク派遣を巡っては、海外での武力行使や他国軍との武力行使の一体化を避けるため、イラク復興支援特別措置法に基づき、現に戦闘行為が行われておらず、活動期間中も行われないと認められる「非戦闘地域」に限られるとしていた。ただ、当時から陸自の宿営地などへの攻撃や他国軍と武装勢力による銃撃戦の模様などが報道されており、事実上の「戦地派遣」とも指摘されてきた。

 小野寺五典防衛相は16日、記者団に「日報等をざっと見たが、イラク特措法に基づいて自衛隊の活動が実施されたという認識には変わりはない」と強調。「戦闘」という表現については「何カ所か確認されたが、どのような意味を持つかは中身を見て判断いただきたい」と述べた。【前谷宏、秋山信一】

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