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熊本地震

避難少女にわいせつ 親戚の男、初公判で認める

 熊本地震で避難してきた親戚の少女(当時10代前半)にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつの罪で起訴された福岡県内の男の初公判が16日、福岡地裁(岩田淳之裁判官)であり、男は起訴内容を認めた。検察側は「震災で避難せざるを得ない状況を奇貨とした犯行は悪質で卑劣」と批判し、懲役2年6月を求刑。23日に判決が言い渡される。

 起訴状などによると、男は2016年4月の熊本地震直後、男の家に家族で身を寄せていた少女が就寝中にわいせつな行為をしたとされる。福岡地裁は被害者の特定を避けるため、男の氏名や年齢を明らかにしない決定をしている。

 少女が被害を申し出たのは約1年後の17年3月で「言い出せば自分だけでなく家族も追い出されると思って我慢してきた。でも、このままでは他の子にも手を出すと思った」と話しているという。

 検察側によると、少女は被害後、病院で重度のストレス反応があると診断された。「今まで経験したことのない地震の恐怖から落ち着けると思ったのに信頼できる親戚から被害を受け、つらかった」と話している。【平川昌範】

避難先で性被害、潜在化

 熊本県警によると、熊本地震では避難所やその周辺で女児がつきまとわれたり、わいせつな動画を見せられたりする事案が、地震があった2016年度だけで約10件あった。だが今回のような県外の避難先なども含めた被害の実態は分かっていない。そもそも被害を届け出ないケースも多いとみられ、今回の少女の申告も被害から約1年後だった。

 熊本地震当時、熊本市男女共同参画センターはあもにいの館長として、避難所での性被害の相談先などをまとめたチラシを作った藤井宥貴子さん(現くまもと県民交流館パレア館長)は「避難者の立場は弱く、『自分さえ我慢すればいい』と思う人もいる」と指摘。「災害時に性被害リスクが高まるとの意識を平時から社会全体で高める必要がある」と話す。

 熊本地震で女性からの被害相談を受け付けてきた郷田真樹弁護士(福岡県弁護士会)も「避難先での被害申告は『トラブルメーカー』扱いされることもあって言い出しづらく、表に出ない被害が多い。相談しやすい環境作りが重要だ」と語った。【平川昌範、清水晃平】

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