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論点

文化財「活用」の是非

ホテルに生まれ変わる旧奈良監獄(国重要文化財)。赤レンガに瓦屋根の外観が特徴だ=奈良市般若寺町で昨年7月、須藤唯哉撮影

 日本の文化財行政が「保護中心」から「活用重視」へとかじを切るのか--。文化財の活用促進を目指して政府は文化財保護法の改正案を今国会に提出した。「観光立国」の大号令の中での政策変更だけに、保存への影響を危惧する声もある。保存と活用をどう両立させればいいのか。識者2人に聞いた。【聞き手・伊藤和史】

 日本の文化財を持続的に維持していくには困難がある--。これが、(法改正の下地となる答申をまとめた文化審議会の)調査会の認識だ。人の目が届かないところで文化財が劣化し、破壊されている。人口が急激に減り、特に地方では文化財維持の基盤となる地域の共同体や人がどんどん縮小している。無形文化財などは人なしには成り立たない。私も和歌山大学時代、「仏像が盗まれた」「集落がなくなりお祭りもなくなった」と聞いていたが、全国で構造的に起こっていると改めて知った。

 継承の仕組みをどうつくるか。今回の改正は「保存から活用へのかじ切り」とも言われるが、まず、活用の前段階として、多くの人に文化財の価値を共有の認識として持ってもらい、地域の住民自身がどういう選択をするのかが大事だろう。

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