連載

論点

ニュースをそれぞれ立場を異にする専門家や識者らが意見を交わします。

連載一覧

論点

文化財「活用」の是非

  • コメント
  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
ホテルに生まれ変わる旧奈良監獄(国重要文化財)。赤レンガに瓦屋根の外観が特徴だ=奈良市般若寺町で昨年7月、須藤唯哉撮影
ホテルに生まれ変わる旧奈良監獄(国重要文化財)。赤レンガに瓦屋根の外観が特徴だ=奈良市般若寺町で昨年7月、須藤唯哉撮影

 日本の文化財行政が「保護中心」から「活用重視」へとかじを切るのか--。文化財の活用促進を目指して政府は文化財保護法の改正案を今国会に提出した。「観光立国」の大号令の中での政策変更だけに、保存への影響を危惧する声もある。保存と活用をどう両立させればいいのか。識者2人に聞いた。【聞き手・伊藤和史】

次代への継承に生かせ 山本健慈・文化審議会文化財分科会企画調査会長

 日本の文化財を持続的に維持していくには困難がある--。これが、(法改正の下地となる答申をまとめた文化審議会の)調査会の認識だ。人の目が届かないところで文化財が劣化し、破壊されている。人口が急激に減り、特に地方では文化財維持の基盤となる地域の共同体や人がどんどん縮小している。無形文化財などは人なしには成り立たない。私も和歌山大学時代、「仏像が盗まれた」「集落がなくなりお祭りもなくなった」と聞いてい…

この記事は有料記事です。

残り3596文字(全文3977文字)

コメント

※ 投稿は利用規約に同意したものとみなします。

関連記事

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集