メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

中島岳志・評 『小説禁止令に賛同する』=いとうせいこう・著

 (集英社・1512円)

 舞台は2036年。日本は東端列島と呼ばれ、アジア戦争に敗(ま)けた後、中国を中心とする「亜細亜連合」の傘下に入っている。抑圧的な政権が出したのは「小説禁止令」。危険分子として独房につながれた「わたし」は、作家でありながら、この法令に積極的に賛同する。そして、雑誌に、随筆を書く。なぜ小説は禁止されるのか。

 「わたし」は小説の構造に迫る文学論を展開し、小説禁止令賛同の理由を提示する。しかし、その議論が明らかにするのは、逆説的な小説の可能性だ。「わたし」は小説を否定しながら、小説への愛をにじませる。小説とは一体いかなる存在なのか?

この記事は有料記事です。

残り1808文字(全文2086文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. ゴーン被告逃亡の手助けした米国人2人の身柄、日本に引き渡しへ 米当局と合意

  2. 大阪市4分割コスト試算「捏造」 市財政局 2日で一変、謝罪 市長面談後

  3. 「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

  4. 大阪市4分割ならコスト218億円増 都構想実現で特別区の収支悪化も 市試算

  5. 石破派、動揺続き「無政府状態」 会長辞任1週間 突然の例会中止 他派閥は引き抜き工作

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです