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ぐるっと東北・母校をたずねる

県立秋田高/3 ダンスへの情熱、力に いとうまゆさん /秋田

ダンスのおねえさん・いとうまゆさん=1998年度卒

 いとうまゆさん(38)=1998年度卒=は、NHK「おかあさんといっしょ」でダンスのおねえさんとして活躍しました。現在は1児の母としてダンス教室で講師もしています。県立秋田高の自由な校風の中、大好きなダンスに打ち込んだ高校生活を「人生のパラダイスだった」と振り返ります。【賀川智子】

     中3の体育の選択授業でたまたまダンスをやったらすごく楽しくて、高校入学後は「スタジオS」という、秋田市内のジャズダンス教室に通い始めました。週4~5日通い、残りの日をアルバイトしてレッスン料を稼ぐという日々でした。でも、秋高には入学当時はダンス関係の部活がなく、6月に友人とダンス同好会をつくりました。先輩も加わって10人くらいです。全員が初心者だったので、私が振り付けを担当しました。

     当時は安室奈美恵さんが大人気で、振りをまねたり、教室で習った振りをアレンジしたりしました。文化祭で発表するととても盛り上がりました。同好会では上下関係もなく仲が良かった。今もダンス同好会は続いているようです。人数もすごく多く、立ち上げ人としてうれしいです。

     印象に残る先生は3年の担任だった社会科の伊藤真先生で、「面白いことを言ってくれる人生の先輩」という感じでした。クラス内での男女の状況をいつの間にか把握していて、本人たちが気付かないうちから「あの男子が好きになっても、女子はそうじゃない。これはこじれると思ってた」なんて言うこともありました。勉強面では赤点だった日本史の成績がすごく上がり感謝しています。

     秋高では2年時、修学旅行の代わりに「フィールドワーク」という行事があります。決められた場所にみんなで行くのではなく、好きな場所で好きなことをしていいという行事です。周りが京都や東京に行き、観光やお買い物をする中、1人で東京のダンススクールにレッスンを受けに行きました。たまたまバイト先でみかけた雑誌にそのスタジオの広告があり、直感で「行こう」と思ったのです。

     ダンサーの新上裕也さんが主宰するスタジオでした。新上先生のダンスがものすごく衝撃だった。体の動きが人間離れしていて、ドラマチックで、ナイフのようで--。「何が何でもこの人に習いたい」。絶対に上京しようと決めました。ただ、上京するには進学、しかも国立と親が条件を出したので、受験に励みました。順番が違いますよね。それでも、すごく強い目的があると人ってやれるのでしょうね。ダンスを続けながら、舞踊科がある第1志望の筑波大に無事合格しました。

     振り返れば、高校生活は好きなことを自由にさせてくれました。フィールドワークで将来につながる出会いもあり、ダンスへの情熱でいろんな力が身についた気がします。中学までは「誰かとつるんでいないと不安」みたいな思春期特有の悩みがありました。でも高校でダンスを始めたら、今までの悩みがどうでもよくなり、生きるのがすごく楽になりました。大きな価値観が一つできると小さい価値観に惑わされなくなるみたい。

     今は教室などで子どもにダンスを教えています。柔軟性がつき姿勢も良くなり、人に伝える表現力などたくさん力が身に着きます。もし今悩んでいる子がいたら、その子の日々が少しでも豊かになったり、ダンスが居場所になったりできればいいと思います。

    定番曲「秋高音頭」復活の動き

     「秋高音頭」は1955年に作詞・作曲された。

    ♪花はらんまん~お城の山に~ 盛り見なけりゃ~花吹雪~

     ゆったりとしたメロディーに合わせた歌詞は、雄物川や太平山など古里の自然が描写され、四季の移ろいを想起させる。長らく秋高祭や運動会などで歌われ、校歌や校友会歌と並ぶ定番曲だ。

     だが、最近は公式行事で歌われなくなり、関係者から「復活」を目指す動きが出始めている。

     そのプロジェクトの発起人になったのが応援団OB会「紫紺の会」の副会長、池田和男さん(69)=66年度卒=だ。音頭には振り付けがあり、池田さんは在校時に秋高祭の宣伝パレードで披露し、現在まで鮮明に覚えていた。

     卒業生に、ロンドン発祥のストリートダンス「UKジャズダンス」の国内第一人者、YOSHITAKAさん(本名・鈴木祥高さん)=99年度卒=がいる。2016年10月、池田さんから振り付けを教えてもらったYOSHITAKAさんが協力し、「紫紺の会」メンバーとともに「ダンス同好会」の在校生十数人に指導をした。

     振り付けは、曲が流れる約2分20秒の間、頭の上で弧を描く手の所作や、少しずつ前進する足の運びを表現している。池田さんは「学校独自の音頭は数少ないと思う。母校の発展のため現役生にぜひ覚えてほしい」と話している。【山本康介】=次回は5月8日に掲載します


     ■人物略歴

    いとう・まゆ

     1980年、秋田市出身。本名・伊藤美帆。筑波大体育専門学群卒業。2005年4月から7年間、NHK「おかあさんといっしょ」で「ダンスのおねえさん」として出演。15年に長女を出産。日本ベビーサイン協会認定講師。ダンスインストラクターとして東京都内のスタジオで講師を務めるほか、各地でワークショップを開いている。

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