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余録

1979年8月1日の広島球場は…

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 1979年8月1日の広島球場は巨人投手の3連続死球で大荒れとなった。3人目の広島・衣笠祥雄(きぬがさ・さちお)選手は1122試合連続出場中だったが、左肩甲骨骨折、全治2週間とされた▲誰しも連続出場記録が終わったと思った翌日、何と衣笠選手は七回、代打で打席に入る。巨人の江川卓(えがわ・すぐる)投手の第1球に盛大な空振り、第2球、第3球も力を込めた空振りで3球三振。「打つ自信はあったが、左の腕が伸びなかった」▲当時の古葉竹識(こば・たけし)監督は「見逃してたら後の試合で使えなかったが、振ってくれた」。当人は「体の痛みより出場できぬ心の痛みが耐えがたかった」と振り返る。2215試合連続出場、161死球のプロ野球人生の折り返し点であった▲「鉄人」の愛称はこの偉業ゆえと思って当然だが、若い頃の背番号が28で漫画「鉄人28号」由来という。「僕は長嶋(ながしま)さんや王(おう)さんのような超一流じゃない」。そう語った衣笠さんは、通算安打数は歴代5位、本塁打数は同7位である▲連続試合出場の世界記録を大リーグのリプケン選手が塗り替えた試合には招待されて新記録をたたえた。「リプケン選手を見て、記録が大変なことだったのを改めて知った」。到達した者でなければ分からぬ高みからのながめもある▲同じ団塊の世代なら、野球ファンでなくとも山本浩二(やまもと・こうじ)選手とのコンビによる広島黄金時代は昭和の記憶の欠かせぬ一コマである。早すぎた旅立ちだったが、その記憶の中の鉄人に「ありがとう」と声をかけたくなる同世代は多いだろう。

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