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論点

米中貿易戦争への懸念

 国内総生産(GDP)世界1位の米国と2位の中国。相手国からの輸入製品に高率関税を課す制裁措置を相次いで発表し、「米中貿易戦争」に発展する事態への懸念が高まっている。世界経済に悪影響が及ぶ前に、両国は振り上げたこぶしを下ろす妥協点を見いだせるか。そして、3位の日本はどんな役割を果たすべきか。

 トランプ米大統領は大統領選から一貫して、米中両国の通商関係が「米国の利益になっていない」と主張し、中国への強硬姿勢が有権者の支持につながると考えている。鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限も、国内産業の保護が狙いだ。しかし、食品・飲料など缶詰や飲料缶に鉄鋼・アルミを使う米製造業は、業績悪化や雇用減が懸念される。韓国が鉄鋼輸出の自主規制を決め、カナダやメキシコ、欧州連合(EU)も当面は適用除外とされたため、影響は緩和されるが、それでも鉄鋼価格は上昇しており、悪影響が出るだろう。

 発動の根拠となった米通商拡大法232条は「国家安全保障上の脅威」への対処が目的であり、過剰生産の原因である中国だけでなく、日本など同盟国も対象にしたことには米国内でも異論がある。加えて中国が報復関税を実施した後は、焦点が「貿易戦争」に移ってしまった。輸入制限ではなく、日本やEUと連携して中国に改善を迫る手法を取っていれば、もっと強力に原因の解消に近づけたはずだ。

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