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社説

G7外相会合の共同声明 不安定要因に共同対処を

 カナダで開かれていた主要7カ国(G7)の外相会合が、核や化学兵器などの大量破壊兵器の不拡散と廃棄を求める共同声明を採択した。

     議論になったのは北朝鮮、シリア、ロシアである。北朝鮮は核実験を実施し、シリアとロシアは神経ガスなどを使用したとされる。

     北朝鮮の実験規模は広島原爆の10倍以上の威力があった。シリアは自国民に化学兵器を使ったとされ、ロシアは元情報機関員らを「兵器級」の神経剤で襲撃した疑いが濃厚だ。

     国際社会を脅かす活動である。G7が「有害だ」と強く非難したのは当然といえよう。

     とりわけ、世界の脅威となっているのが、北朝鮮だ。

     北朝鮮はG7外相会合の開幕に先立ち、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を中止し、一部の核実験場を廃棄すると発表した。

     北朝鮮が昨年発射したICBMの射程は1万キロを超えるとされる。米国だけでなくロンドンやパリなど欧州全体が脅威にさらされている。

     声明で北朝鮮の大量破壊兵器やミサイル開発阻止のため、すべての国に圧力を強化するよう検討を求めたのは、強い危機感の表れだろう。

     シリアの化学兵器使用については米英仏によるシリア攻撃を「完全に支持する」という態度で一致した。

     英国での元スパイ襲撃について「露政府に責任がある可能性が極めて高いという英国の分析に同意する」と指摘した。

     この3カ国は水面下でつながっている。北朝鮮はシリアへの化学兵器の技術移転が疑われ、シリアはロシアを後ろ盾に廃棄を約束した化学兵器を持ち続けている。この連鎖を断ち切る必要がある。

     G7は自由と民主主義、法の支配、人権という価値観を共有し、戦後の国際秩序をけん引してきた。

     国際法に反し、非人道的な大量破壊兵器による威嚇やその使用は、こうした国際秩序への深刻な挑戦だ。

     このほか声明は、イラン核合意の継続的かつ完全な履行が不可欠と指摘し、中国を念頭に東シナ海や南シナ海の状況に懸念を示した。

     大量破壊兵器だけでなくサイバー攻撃など新たな脅威も急速に広がっている。地球規模の課題に共同対処するG7の役割はなお大きい。

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