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春の褒章

県内から13人1団体 /三重

 春の褒章(29日付発令)の受章者が発表され、県内からは公共の事務に尽力した藍綬褒章に10人、農業や商業、工業などの業務に精励した黄綬褒章に3人、ボランティア活動で実績を上げた緑綬褒章に1団体が選ばれた。受章者に喜びの声を聞いた。

     ◆黄綬褒章

    「若者に技術伝承」 四日市市 左官業・松木憲司さん(54)

     室内の湿度や温度を調節し、空気を浄化する作用のある土壁は、日本の気候風土に適し人々の暮らしを長年にわたって支えている。

     左官職人として土壁や漆喰(しっくい)など壁塗りの伝統工法に熟練し、時代に合わせたアレンジを加えながら、この道一筋、歩んできた。受章の知らせに「すごく光栄で身が引き締まる思い。若い世代に、この技術を伝えていきたい」と喜びをかみ締める。

     15歳で県内の左官職人に弟子入りし、21歳で独立した。だが、新建材の進出で、手間ひまがかかる土壁の仕事は次第に激減、左官職人も減少していった。

     そんな中、左官の仕事でも最高に難しいとされる、コテを駆使して壁を磨く「大津磨き」の技術に力を注いだ。37歳の時、くも膜下出血に倒れたが、3年余りかけて復活した。

     近年、国内の左官技能は海外でも高く評価されている。「建築の中での新しい土のあり方を追求していきたい」。土の力を信じている。【安藤富代】

     ◆藍綬褒章

    「解決のお手伝い」 伊勢市 元調停委員・河村智子さん(71)

     「人の価値観はさまざま。そんな当たり前のことを、きちんと学ばせてもらい、成長させてもらった仕事に感謝したいくらいです」

     民事トラブル解決に向けて、当事者間の合意点を探る調停委員。津地方裁判所で今年3月まで計18年間、津家庭裁判所で昨年春まで10年間、それぞれ務めた。時事問題などの勉強サークルの友人から推薦されたことがきっかけだった。

     「調停は、どちらの言い分が正しいかを決めるわけでなく、双方の言い分をよく聞き、歩み寄る方法を探す、お手伝いです」

     担当案件は週2~3件。財産、事故、多重債務、離婚--。トラブルありきの務めゆえ、憎まれ役になることも多い。当事者双方がハッピーエンドを迎えることは、まずない。

     それでも、当事者から感謝のメッセージが届けられたことも。「結果は不満。でも親身になって納得できる解決法を示してくれてありがとう」との思いがこもった手紙だったという。【尾崎稔裕】


     (敬称略)

    緑綬褒章(1団体)

     四日市港霞ケ浦地区交通安全対策協議会環境美化奉仕団体=四日市

    黄綬褒章(3人)

     ▽川崎勝久73川崎尚古堂代表者=尾鷲▽松木憲司54蒼築舎代表取締役=四日市▽山崎保66農林業=多気

    藍綬褒章(10人)

     ▽伊藤明71四日市市消防団部長=四日市▽上島憲65伊勢商工会議所会頭=伊勢▽小野栄士75保護司=度会▽河村智子71元調停委員=伊勢▽島田光代75保護司=いなべ▽杉本佳也55伊賀市消防団副団長=伊賀▽中西武男76元民生・児童委員=伊勢▽原克実62鈴鹿市消防団分団長=鈴鹿▽松本純一66日本医師会常任理事=伊勢▽森八千枝75保護司=四日市

    〔三重版〕

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