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社説

点字毎日に特別賞 信頼高め使命果たしたい

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 週刊の点字新聞「点字毎日」が、日本記者クラブ賞の特別賞を受賞した。「収益性よりも社会的弱者への貢献を優先した100年近い歩み」に加え、「ジャーナリズムの使命の広がりについても考えさせてくれた」と評価された。

     点字毎日は専従記者の取材と独立した編集で発行する日本唯一の点字新聞で、1922年に創刊した。

     発刊とともに点字普及のキャンペーンを張り、25年の普通選挙法公布で点字投票が認められた。

     96年の歩みは、全ての人が包摂されるユニバーサル社会の構築に向けた取り組みの歴史でもある。

     情報技術(IT)の発達で、点字をめぐる環境は大きく変わった。活字を機械で読み取り音声に変換するソフトが開発され、視覚障害者はたとえ点字を知らなくても、日常生活を送ることができる。

     しかし、自動販売機や案内板への使用に見られるように、インフラの一部として点字は社会に根付いている。視覚障害者が社会と交わる重要な情報伝達手段である。

     1世紀近くをかけて培われた点字新聞への信頼度は高い。

     災害時にはとりわけ確かで安定した情報の提供が求められる。阪神大震災や東日本大震災の発生時には、被災地ルポや視覚障害者が直面する問題を伝えた。

     社会的弱者の視点で問題を提起して議論を広げ、解決策を探ることも、点字新聞の重要な機能だ。

     2016年に施行された障害者差別解消法は、障害を理由とする差別を禁止し「合理的配慮」を求めたが、その解釈の曖昧さを取り上げた。

     集会で点字資料の提供を求めても準備や費用が過重な負担とされたり、難解との理由で点訳が拒否されたりしかねない懸念を指摘した。

     点字毎日は21人のスタッフが、取材から製版・印刷まで携わる。視覚障害のある記者が「当事者の視点が反映された新聞を届けたい」と取材・編集に当たっている。

     白杖(はくじょう)をついた人の駅ホームからの転落事故では、警察に対する取材を通じて詳細な状況を聞きだし、対策を徹底的に探ったこともある。

     きめ細かい情報提供と的確な問題提起で、バリアフリー社会実現の使命を果たしていきたい。

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