<日曜カルチャー>
長崎県内の発掘調査で見つかった、文字が書かれた出土品を紹介する展示「長崎の出土品にみる文字-もじ・モジ・Moji-」が、同県の壱岐市立一支国(いきこく)博物館で開かれている。弥生時代から江戸時代までの約300点。木簡や磁器、銅鏡、かわらなど、多彩な内容だ。
ユニークな出土品は、中国東北部の満州民族が発明した満州文字が書かれた江戸時代の磁器。長崎市内で出土したもので、中国製と日本製がある。満州民族は17世紀に中国全土を支配し清朝を成立させる。
中国製、日本製のいずれも、書かれた満州文字の字体などが不正確だった。当時の多くの漢民族は満州文字を学ぶことが禁じられていた。中国製の文字は、実際の貨幣を見ていない職人が書いた可能性がある。日本製の文字も、中国製をまねて書かれたらしい。
江戸時代の長崎でのオランダ貿易がうかがえるのが、アルファベットが書かれた肥前磁器。オランダ東インド会社を意味する「VOC」が、3文字を組み合わせた図柄で表現されている。
年代だけでなく、満州文字からアルファベットまで、幅広い文字資料が見つかるのは、対外交流の窓口の役割を果たしてきた長崎県ならではと実感する。9月2日まで。無料。問い合わせは長崎県埋蔵文化財センター(0920・45・4080)。【大森顕浩】



