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九州の春

隣人が見た/1 熊本県嘉島町 ALT マクダーモット・リリーさん 手厚い新人歓迎に感動 /熊本

マクダーモット・リリーさん(26)=カナダ

 2016年8月から熊本県嘉島(かしま)町の小中学校で外国語指導助手(ALT)をしています。子どものころから「セーラームーン」や「ポケモン」など日本のアニメを見るのが好きで、10歳で空手道場に通い始めて日本への関心が高まりました。

     カナダから来て驚いたのは春にスーツを着る回数が多いことです。卒業式、歓送迎会、入学式、始業式など正装を求められることが多いですね。カナダには入学式がありません。登校した新入生は1人で学校の廊下を歩き回って自分の教室を探し、授業に臨むのです。日本は入学式で在校生や先生が歓迎してくれるので、新入生はとても心強いですね。

     私は恥ずかしがり屋で人見知りなので、日本の入学式や歓迎会はなんて素晴らしいシステムだろうと思いました。周りと打ち解けられ、仲良くなるきっかけになります。カナダでは自分から声をかけないと輪の中に入っていけないので「今日からメンバーの一員だよ」と歓迎してくれる日本のおもてなし精神に感動しました。

     日本の春は出会いと別れの季節ですが、教師が異動直前まで新たな赴任先を教えてもらえないのも驚きでした。同僚の先生が「異動になるのかな」とそわそわしていたので、最初は冗談と思いました。年度末まで結束力を維持する目的があるのかもしれませんが、後任への引き継ぎ時間が限られ、準備のために春休み返上で働いている先生もいて大変そうです。どうにかならないのでしょうか。

     カナダに比べると九州は春の訪れが早いです。私の出身地、トロントは2月の最低気温がマイナス20度を下回ります。春を実感するのはチューリップが咲く5月ですが、その頃の日本は黄金色に輝く麦畑が辺り一面に広がっています。麦秋(ばくしゅう)と呼ぶそうですが、冬に植えた麦を春に収穫できるなんて、びっくりしました。

     日本は子どもの健やかな成長を願って3月にひな人形を飾り、5月には鯉のぼりを掲げます。昔からの伝統が受け継がれていることに感動しました。今年は嘉島町の知り合いが手作りのひな人形をプレゼントしてくれたので自宅の部屋に飾りました。

     今年は熊本市の熊本城で花見をしました。カナダでは屋外での飲酒が法律で禁じられているので、酒を飲みながら桜を眺めることができるなんて羨ましい。私は酒好きですが、緑茶も好きなので、日本滞在中には茶摘みも体験したいです。【聞き手・城島勇人】

       ◇  ◇

     春は日本が最も華やぐ季節。出会いと別れの季節でもあります。温かくなって心もうきうきしますね。そんな日本の春を、外国人はどう見ているのでしょう。熊本、宮崎、鹿児島3県に暮らす「隣人たち」に九州の春を語ってもらいました。

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