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どうぶつ

犬専用フィットネスが人気

プルプルと足を震わせながらバランスボールに乗るペキニーズのスモモ

 肥満や運動不足が健康に良くないのは人も犬も一緒。元気で、長生きできるように水中運動やバランスボールを活用して肥満を防ぐ「犬専用フィットネス」が広がり始めている。

 小型プールの中をペキニーズのスモモ(雌、10歳)が、水をかき分け、スイスイ泳ぐ。東京都稲城市の「スポーツクラブNAS若葉台」内に2015年にオープンした犬専用ジム「わんわんフィットネス」。コンセプトは「キミと元気にいつまでも」。年齢や体調に合わせた独自の運動プログラムを提供している。

 ●運動不足を解消

 「スモちゃん、後ろの脚も使おうね」。優しく声をかけながら、泳ぐスモモを手取り足取りサポートするのは店長の深澤優希さん(32)だ。約1、2分間の犬かきの後、スモモを足の上で休ませ、心拍数や呼吸をチェックする。「水中の運動量は陸上の3倍ともいいます。結構ハードなんですよ」と効果を説明する。犬は重くなると関節に疾患を誘発するリスクが高まる。関節が痛むと歩けなくなり、運動そのものがおっくうになる。関節への負担が少ない水中運動は、動きにくい犬でも体幹や筋肉を鍛えるのに最適というわけだ。

 深澤さんが、肥満予防に勧めるもう一つの運動がバランスボール。不安定なゴム製のボールに乗ることでバランス感覚を養い、普段の散歩で使わない腹筋や背筋などを自然に鍛えられる。ボールに乗ろうとしない場合は、おやつで誘導してもいい。深澤さんは「ボールの上で足がプルプル震えるのは筋肉を使っている証拠。将来寝たきりにならないように筋肉量を増やすことが大切です」と話す。

 3年前から通うスモモも後ろ脚の関節に疾患を抱える。年を重ねるにつれて、散歩中に疲労や痛みでへたり込むことがあったが、定期的にトレーニングを重ね、体重を5キロ以下に維持している。今では増やした筋肉が関節の動きを補助し、元気に駆け回る。飼い主の40代女性は、携帯電話で“愛娘”の様子を撮影しては目を細め、「歩けなくなるとしょんぼりするの。最初は犬のフィットネスなんてぜいたくに感じたけど、大事な家族だから元気に長生きしてほしい。来て良かった」としみじみと話していた。

深澤さんのサポートを受けながら、犬かきをするスモモ

 ●肥満は深刻な問題

 オープン当時は、日に2組ほどだった利用者は18年4月現在、1カ月に延べ約150組が通っている。近くの動物病院から紹介されるケースもあり、肥満の危機感は以前より浸透しているようだ。料金はカウンセリング・ストレッチ付きで水泳が6000円(30分)、バランスボールが4000円(30分)。

 「高齢犬の場合は内臓機能も衰えているので、肥満は飼い主が考える以上に健康に大きな影響を及ぼす可能性がある」と指摘するのは、グラース動物病院(東京都杉並区)の小林豊和院長。犬も人と同じように太りすぎは良くない。関節疾患のほか、心臓や呼吸器系の疾患、糖尿病のリスクも高める。さらに「ぽっちゃり具合が可愛い」「つい、おやつをあげちゃう」と、飼い主が肥満を深刻に捉えにくい傾向もみられる。「愛犬の適正体重を把握することが重要。一般的に1歳時の体重が適正で、15%以上増える場合は注意した方がいい」と小林院長は説く。

 判断しにくい場合は予防接種などの際に獣医師に尋ねるのが安心。小林院長は「散歩に限らず、運動は愛犬の健康寿命を延ばすうえで大切。とはいえ極端な減量や急なダイエットは禁物で、日々の積み重ねが重要だ」とアドバイスする。【梅田啓祐】

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