全盲の夫婦

結婚3年、88歳と79歳 なれそめは?

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「私一人でしゃべってる?」「うーん」=兵庫県洲本市の「五色園」で、三角真理撮影
「私一人でしゃべってる?」「うーん」=兵庫県洲本市の「五色園」で、三角真理撮影

 大センパイに学んだ。人生、年齢ではない。そして、幸せはたぐり寄せないと、と。淡路島の施設に暮らす、奥田弘さん(88)と晏江(やすえ)さん(79)ご夫妻を取材した。お二人とも全盲で、高齢になってから知り合い、3年前にゴールインした。なれそめは?【三角真理】

暖かな部屋

 淡路島の高台に養護盲老人ホーム「五色園」(兵庫県洲本市)がたたずむ。ここに目の不自由なお年寄り約60人が暮らす。すぐそこは、エメラルドグリーンの瀬戸内海。施設長の新田良さん(41)が「好きな方は、夏は泳ぎに行かれますよ。皆さんお元気ですから」とにこにこと教えてくれた。

 奥田さんご夫妻は隣同士の部屋。晏江さんの部屋にお邪魔した。晏江さんは「どうぞ」と椅子を勧めてくれて、自分はベッドのへりに腰掛けた。椅子は2脚しかないので、そこに弘さんと私が座れるように、と。ところが、弘さん、晏江さんの部屋のドアの外で耳をこちらに向けたまま、動かない。「あら、どうしたのかしら」。晏江さんは、弘さんが入ってこない様子に、首をかしげる。女2人が先に落ち着いてしまったので、入りにくくな…

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