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当主の覚悟 今どきの一歩

 下克上で成り上がった戦国大名・宇喜多直家を、鮮やかな筆致で浮き彫りにしたデビュー作『宇喜多の捨て嫁』(2014年)で注目された木下昌輝さんが、『宇喜多の楽土』(文芸春秋)で跡を継いだ秀家を描いた。前作では、全身から血膿(ちうみ)を噴き出す奇病に侵されたすごみある直家と、娘を捨て駒ならぬ「捨て嫁」にするなどの謀略の冷酷さを通して異形の物語にしてみせた。今回は豊臣政権で五大老まで務めた秀家の生涯を情緒を排して描ききった。

 幼い秀家が、父直家に連れられ干拓作業が続く土地に来た場面から幕が開く。ここで父が語る言葉に、これは前作とは一変した雰囲気の物語になるのだなと予感させられる。秀家の代になると、覇者は秀吉。秀吉の懐にどう飛び込むか。領土問題で争う毛利家相手に見せねばならない存在感。弱まる豊家の支配と徳川の台頭。家内のいざこざ。そして関ケ原--。成り上がった先代のドラマチックさとは無縁だが、宇喜多家を守らんとする当主…

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