亡くなったイタイイタイ病患者の腎臓を調べたところ、大きさが約6割縮小し、特に水分調節や造血ホルモン分泌の機能を持つ部位が大きく損傷していたとの分析結果を、富山大の研究チームがまとめた。イ病の公害病認定から8日で50年。原因物質のカドミウムに侵された腎臓の詳しい組織の状態が、初めて明らかになった。
今回の研究成果が、カドミウムによる腎症の予防法や治療法開発につながり、中国など海外で現在も懸念される健康被害の防止に役立つ可能性がある。
調査を手がけたのは、井村穣二・同大教授(病理診断学)ら。同大が保管するイ病患者38人分と、比較対象として、イ病以外の原因で亡くなった70歳以上の女性26人分の解剖資料を分析し、腎臓のどの部位が壊れているかを比較した。
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