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人口構成の2040年問題 政府全体で取り組む課題

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 今から約20年後には、国、地方ともに行政機能を持続できるかが危ぶまれる。そんな厳しい現実を、政府が直視し始めた表れだろう。

 人口減少社会への対応をテーマに総務省の有識者研究会が中間報告をまとめた。2040年ごろを想定して課題を網羅的に示し、政策転換を促す内容だ。

 少子化対策はもちろん重要だが、人口減少社会の到来は避けられない。ところが安倍内閣はこうした現実とまともに向き合わず、対応は後手に回っている。長期的な対策づくりを早くテーブルに載せるべきだ。

 昨秋時点の日本の推計人口は前年より約23万人減の約1億2670万人だった。7年連続の減少である。

 研究会が意識的に「2040年」をターゲットにしたのは、人口減少と高齢化で行政の運営が最も厳しい人口構成にさしかかるとみるためだ。そのころ日本は人口が年間約90万人も減る一方で、団塊ジュニア世代が高齢者となり、65歳以上が約4000万人とピークに達する。

 中間報告は20年後に行政が直面する三つの大きなリスクとして、(1)首都圏の急速な高齢化と医療・介護の危機(2)深刻な若年労働力の不足(3)空き家急増に伴う都市の空洞化と、インフラの老朽化--を挙げた。

 いわゆる「就職氷河期世代」が老後の備えが不十分なまま高齢化を迎えかねないと警告し、就労の受け皿作りを強調したくだりもある。

 地方自治については、自治体が個別にフルセットの機能を持つのではなく、いくつかの市町村が圏域を作り、施設などの役割分担を進めることを促した。方向性は理解できるが、この考えを進めれば「都道府県・市町村」の従来の役割も見直さざるを得ないかもしれない。

 安倍内閣はこれまで経済成長や地方創生など、短期的な成果にこだわってきた。だが、こうした中長期的課題にこそ、政治の強い指導力が欠かせないはずだ。

 研究会は来月に政策提言をまとめる。中間報告の議論には各省の官僚も加わり、子育て、教育、医療・介護など幅広い分野をカバーしたが、肉付けはまだまだ不足している。

 総務省だけで対処するには重すぎるテーマだ。官邸を中心に、政府全体で取り組む態勢を築くべきだ。

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