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今週の本棚

『地球にちりばめられて』 著者・多和田葉子さん

 ◆多和田葉子(たわだ・ようこ)さん

 (講談社・1836円)

 古里を失ってヨーロッパに移住し独自に開発した言語を使って懸命に生きる女性と、その女性と交流する人たちの姿を描いた。「この数十年で、ヨーロッパでもアジアでも人の交流や移民が増えている。他人事ではなく、誰もが移民になり得る時代だと思う。『自分が移民になったらどうなるんだろう』と考える必要があるのではないか」。国や文化の境があいまいなボーダーレス化した近未来の世界を暗示し、読者の想像力に働きかける。

 主人公のHirukoはヨーロッパに留学中、生まれた国の「中国大陸とポリネシアの間に浮かぶ列島」が消滅する。ヨーロッパでの暮らしを余儀なくされた彼女は、スカンディナビア一帯で通じるという言語「パンスカ」を使い、他者とのコミュニケーションを試みる。その対話の中で「彼女だけの言語」が次々と生まれる。例えば、まんじゅうは「マジパンチョコレート」、変化は「メタモルポーセース」という風に。

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