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古浄瑠璃

「幻」の演目 キーンさんらの縁で草加で上演

 江戸時代の元禄年間に海外へ持ち出され、ロンドンの大英図書館に1冊だけ残る「幻」の古浄瑠璃「越後国柏崎 弘知法印御伝記(こうちほういんごでんき)」が6日、埼玉県草加市で上演された。松尾芭蕉「おくのほそ道」ゆかりのまちづくりを進める同市の市制60周年記念事業として、日本文学研究者のドナルド・キーン米コロンビア大名誉教授(95)の名前を冠した文学賞を主催している縁もあり、公演が実現した。最後になるかもしれない貴重な上演に、多くの市民や古典芸能ファンらが堪能した。【統合デジタル取材センター/中澤雄大】

 古浄瑠璃は、2003年に無形文化遺産に登録された「人形浄瑠璃文楽」の源流とされる。活字で読める古浄瑠璃本は約500あるが、この「御伝記」は世界で1冊しか残っていない。14世紀に即身仏(ミイラ仏)となった新潟県長岡市寺泊野積の西生(さいしょう)寺に安置されている弘智法印という高僧の伝説を基にしている。放蕩(ほうとう)を繰り返した主人公が妻の死などをきっかけに悔い改めて出家し、諸国行脚した末に即身仏になる--というあらすじだ。

 1685(貞享2)年、江戸時代に語りものを演じた江戸孫四郎(まごしろう)によって物語化された同書を、長崎・出島に滞在していたドイツ人医師ケンペルが入手し、離日の際に江戸幕府の目を盗んで持ち出した。ケンペルの死後は英国の収集家ハンス・スローンの手に渡り、コレクションの一部として大英博物館に収められていた。

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